BMWは、電動SUV「iX i20」のLCI（ライフサイクルインパルス）モデルを発表しました。
2021年の登場以来、初となる大幅な改良が施され、デザインや性能、装備の面で進化を遂げています。
特に注目すべきは、新たに追加されたエントリーモデル「xDrive45」と、最高出力650馬力を誇る「iX M70」の登場です。
さらに、航続距離の向上や最新のインテリア装備も強化され、魅力が一段と増しています。
本記事では、BMW iX i20 LCIモデルの特徴や進化したポイントについて詳しく解説します。
- 新モデル「xDrive45」の追加：エントリーモデルのxDrive45が登場し、より手頃な価格でiXの魅力を提供
- 航続距離と効率性の向上：xDrive60は最大547km、M70は486kmの航続距離を実現
- 洗練されたデザイン：イルミネーション付きグリルや新デザインのバンパーで外観が進化
BMW iX i20 LCIモデルの概要
BMW iX i20 LCIモデルは、2021年に登場したiXの初の大幅改良版です。
LCI（ライフサイクルインパルス）とは、BMWがモデルライフの中盤で実施するマイナーチェンジのことで、デザインや性能、装備のアップデートが中心となります。
今回のiX i20 LCIでは、エクステリアのデザインがより洗練され、空力性能の向上が図られています。
また、インテリアには新しいMマルチファンクションシートが導入され、快適性が向上しました。
パフォーマンス面でも進化が見られ、特に航続距離の改善が目立ちます。
xDrive60は約547km、M70は約486km（EPA基準）と、旧モデルよりも向上しています。
さらに、新たにエントリーモデルとしてxDrive45が追加され、より多くのユーザーがiXの魅力を体感できるようになりました。
生産はドイツ・ディンゴルフィン工場で2025年3月に開始され、発売は同年第2四半期が予定されています。
新しいモデルラインナップの詳細
BMW iX i20 LCIでは、新たに3つの主要モデルがラインナップされました。
それが「xDrive45」、「xDrive60」、そしてハイパフォーマンスモデルの「M70」です。
それぞれのモデルはパフォーマンスや装備が異なり、ユーザーのニーズに応じた選択肢が用意されています。
xDrive45は新たに追加されたエントリーモデルで、最高出力402馬力（300kW/408PS）を発揮します。
0-100km/h加速は4.9秒と、日常使いには十分な俊敏さを備えています。
航続距離は約502km（EPA基準）で、効率性とコストパフォーマンスのバランスが取れたモデルです。
価格は75,150ドル（約1,170万円）からと、より多くのユーザーに手が届きやすい設定になっています。
xDrive60は中核モデルで、536馬力（400kW/543PS）を誇ります。
0-100km/h加速は4.4秒とスポーティな性能を持ちながら、航続距離は約547km（EPA基準）と長距離ドライブにも適しています。
価格は88,500ドル（約1,370万円）からで、パフォーマンスと快適性の両立を目指したモデルです。
最上位モデルのM70は、iXシリーズのフラッグシップとして圧倒的なパワーを備えています。
最高出力は650馬力（485kW/659PS）で、0-100km/h加速はわずか3.6秒。
航続距離は約486km（EPA基準）と、パフォーマンスモデルとしては優れた数値を誇ります。
また、M専用のデザインや装備が施されており、価格は111,500ドル（約1,700万円）からです。
これらのモデルはすべて全輪駆動を採用しており、バッテリー容量やモーターの出力を最適化することで、効率とパフォーマンスのバランスが向上しています。
それぞれのモデルが異なる個性を持ちながらも、BMWの電動化戦略の中核を担う重要な存在となっています。
iX i20 LCI：主なデザイン変更点
エクステリアデザインの進化
BMW iX i20 LCIは、エクステリアデザインがより洗練され、現代的な印象を強化しています。
大きな変更はありませんが、細部のブラッシュアップにより、全体的な統一感と高級感が向上しました。
まず注目すべきは、新デザインのフロントグリルです。
BMWの象徴であるキドニーグリルは内部に斜めのラインが施され、立体感と先進性を演出しています。
さらに、イルミネーション機能が追加され、夜間走行時には独自の存在感を放ちます。
M70モデルでは、M3やM4を彷彿とさせる専用グリルが採用され、スポーティさが際立ちます。
フロントとリアのバンパーも再設計され、無駄なラインを排除することで、よりクリーンでエアロダイナミクスに優れたデザインに仕上がっています。
特にフロントのエプロンは滑らかに統合され、ブラックのコントラスト部分が減少したことで、モダンな印象を強調しています。
ホイールのラインナップも刷新され、標準で20インチホイールを装備し、オプションで21インチ、22インチ、さらにはM70専用の23インチホイールも選択可能です。
21インチと22インチのホイールは、再生アルミニウムを70%使用し、環境への配慮も忘れていません。
また、エアロダイナミクスを考慮したプラスチック製インサートが装着され、空気抵抗の低減にも寄与しています。
さらに、M70専用装備として、ブラックのミラーカバーや専用デザインのアロイホイールが追加され、スポーティで洗練されたルックスを実現。
全体として、iX i20 LCIは未来的なデザインとBMWらしい力強さを両立した、魅力的なエクステリアに進化しました。
インテリアのアップデート
BMW iX i20 LCIでは、インテリアも快適性と機能性が大きく向上しました。
特に注目すべきは、新たに導入されたMマルチファンクションシートです。
このシートは、M70モデルには標準装備され、xDrive45およびxDrive60ではMスポーツパッケージを選択することで装着可能です。
Mマルチファンクションシートは、従来モデルに比べてサポート性能が向上しており、身体へのフィット感を高めるためのランバーサポートやシートベンチレーション、バックレスト幅の調整機能を搭載。
長時間のドライブでも快適に過ごせる設計となっています。
さらに、シート素材にはマイクロファイバーとSensatecのコンビネーションや、アミドおよびカスタネアの天然皮革など、上質な仕上げが施されています。
テクノロジー面では、BMWの最新インフォテインメントシステムであるiDrive 8.5を搭載し、カーブドディスプレイが運転席と一体化するように配置されています。
直感的な操作性が向上しており、従来の物理ボタンを減らしたシンプルなデザインが特徴です。
iDriveコントローラーも健在で、使いやすさはそのまま維持されています。
また、クライメートコンフォートパッケージがオプションとして用意され、4ゾーン自動空調、前後シートヒーター、ヒーテッドステアリングホイール、アームレストの加熱機能が追加されています。
このパッケージはM70モデルには標準装備され、寒冷地での快適性を大幅に向上させます。
全体として、BMW iX i20 LCIのインテリアは、ラグジュアリーとテクノロジーが融合した洗練された空間に進化しており、あらゆるドライバーのニーズに対応する仕上がりとなっています。
iX i20 LCI：主なメカニカルアップデート
馬力の向上
2026年モデルのBMW iX i20 LCIは、パフォーマンスと効率性の両面で大きな進化を遂げました。
まず、各モデルでモーターの出力が向上しており、
- xDrive45は402馬力（300kW/408PS）
- xDrive60は536馬力（400kW/543PS）
- M70は650馬力（485kW/659PS）
を発揮します。
このパワーアップにより、0-100km/hの加速性能はそれぞれ4.9秒、4.4秒、3.6秒と、SUVとは思えない俊敏な走行性能を実現しています。
航続距離の向上
加えて、電動パワートレインの効率が向上し、最大10%のエネルギー効率改善が達成されました。
これにより、xDrive60の航続距離は約547km、M70は約486km（EPA基準）と、前モデルよりも大幅に伸びています。
新たに採用されたSiC（シリコンカーバイド）インバーターは、バッテリーからモーターへのエネルギー転送効率を最適化し、走行性能と航続距離の向上に貢献しています。
さらに、改良型のヒートポンプシステムも搭載され、駆動システムやバッテリーから発生する余熱を再利用することで、寒冷地でも効率的な暖房と航続距離の維持が可能となりました。
このシステムはバッテリーの温度管理にも寄与し、充電効率の向上にも貢献しています。
M70モデルにはリアホイールステアリングとアダプティブ2軸エアサスペンションが標準装備され、よりダイナミックなハンドリング性能を提供。
これにより、高速道路からワインディングロードまで、どんな環境でも安定した走行が可能です。
BMW iX i20 LCIは、単なる出力向上だけでなく、総合的な効率性と快適性を高めたことで、次世代の電動SUVとしての存在感を一層強めています。
価格と発売時期
BMW iX i20 LCIは、モデルごとに価格が設定されています。
エントリーモデルのxDrive45は75,150ドルから、ミドルグレードのxDrive60は88,500ドルからとなり、ハイパフォーマンスモデルのM70は111,500ドルからの価格設定です。
特にxDrive45の登場により、これまでよりも手頃な価格でiXシリーズを楽しめる点が魅力です。
生産はドイツのディンゴルフィン工場で2025年3月に開始され、4月～6月には世界各国での納車が始まる予定です。
BMW iX i20 LCIは、デザイン、パフォーマンス、効率性、快適性のすべてにおいて進化を遂げたモデルです。
特にM70の650馬力という圧倒的な出力と、航続距離の向上は注目ポイントです。
幅広いラインナップにより、日常使いからハイパフォーマンス志向まで、さまざまなニーズに対応する1台となっています。
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Reference：carscoops.com
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