BMWが提供する「コネクテッド・ドライブ・サービス」が、2026年2月28日をもって終了することが発表されました。
この背景には、NTTドコモの3G通信停波(2026年3月31日)が関係しており、3G通信を利用する車両では各種データ通信や音声通話機能が使えなくなります。
一部の4G車両も影響を受けるため、対象車種を正確に把握することが重要です。
本記事では、サービス終了の理由や対象車種、影響を受ける機能について詳しく解説し、BMWオーナーが取るべき対応策を紹介します。
- 2026年3月、BMWコネクテッド・ドライブが停止:3G停波により、多くの車両でデータ通信や音声通話機能が使えなくなる。
- 旧型車両だけでなく現行モデルも対象:VIN検索で自分の車両が影響を受けるか確認が必要。
- 代替手段とBMWの対応をチェック:スマートフォン活用などの対策を検討し、BMWの追加対応に注目。
BMWコネクテッド・ドライブと3G通信終了の影響
BMWコネクテッド・ドライブとは?
BMWコネクテッド・ドライブは、車両とインターネットを連携させるサービスです。
リモート操作、リアルタイム交通情報(RTTI)、SOSコールなどの機能を提供し、ドライバーの利便性と安全性を向上させています。
- リモートサービス:スマホアプリからドアロックやエアコン操作が可能
- リアルタイム交通情報(RTTI):渋滞を回避する最適ルートを案内
- SOSコール:事故時に自動で救助要請を送信
- テレサービス:車両のメンテナンス情報をBMWへ送信
これらの機能は車載通信機(テレマティクスユニット)を通じ、3Gまたは4G回線でデータ通信を行っています。
特に3G通信機を搭載する車両では、サービスの継続が困難になります。
3G通信とその停波スケジュール
3G(第3世代移動通信システム)は、2000年代から広く使われた技術ですが、現在は4G・5Gへの移行が進み、通信事業者は3G回線の停止を決定しています。
- KDDI:2022年3月に停波済み
- ソフトバンク:2024年4月(石川県のみ7月)に終了予定
- NTTドコモ:2026年3月31日でサービス終了
BMWコネクテッド・ドライブの影響
3G通信に依存するBMW車両では、2026年3月1日以降、以下の機能が利用不可になります。
- データ通信サービス(オンラインニュース・天気、リモートサービス、リアルタイム交通情報、地図更新)
- 音声通話機能(SOSコール、テレサービス、ドライバー・サポート・デスク)
また、一部の4G車両も音声通話に3Gを利用しているため、影響を受ける可能性があります。
特にSOSコールが停止すると、事故時の自動通報ができなくなるため、安全面でのリスクが高まります。
今後、影響を受けるオーナーは自分の車両が対象かどうかを確認し、代替手段を検討することが重要です。
対象車種と影響の範囲
3G通信機を搭載した車両(全サービス停止)
2026年3月1日以降、3G通信機を搭載したBMW車両では、すべてのコネクテッド・ドライブ機能が停止します。
これにより、データ通信や音声通話を利用するサービスは一切使用できなくなります。
影響を受ける3G通信搭載車両一覧
シリーズ | モデル(型式) |
---|---|
1シリーズ | F20 |
2シリーズ | F22, F23, F45, F46 |
3シリーズ | F30, F31, F34 |
4シリーズ | F32, F33, F36 |
5シリーズ | F07, F10, F11 |
6シリーズ | F06, F12, F13 |
7シリーズ | F01, F02 |
Xシリーズ | X1 F48, X3 F25, X4 F26, X5 F15, X6 F16 |
Mシリーズ / iシリーズ | M3 F80, M4 F82, i3 I01, i8 I12 |
これらの車両では、すべてのデータ通信および音声通話機能が完全に停止します。
音声通話で3Gを使用する4G通信機搭載車両(通話機能のみ停止)
一部のBMW車両は、4G通信機を搭載しながらも、音声通話機能のみ3Gネットワークを使用しています。
このため、2026年3月1日以降、SOSコール、テレサービス、ドライバー・サポート・デスクなどの音声通話機能が利用不可になります。
影響を受ける4G通信機搭載車両一覧
シリーズ | モデル(型式) |
---|---|
1シリーズ | F20, F40 |
2シリーズ | F22, F23, F44, F45, F46 |
3シリーズ | F30, F31, F34 |
4シリーズ | F32, F33, F36 |
5シリーズ | G30, G31 |
6シリーズ | F06, F12, F13, G32 |
7シリーズ | G11, G12 |
Xシリーズ | X1 F48, X2 F39, X3 F25, G01, X4 F26, G02, X5 F15, G05, X6 F16, X7 G07 |
特にSOSコールの停止は、事故時の救助要請ができなくなるため、安全面でのリスクが高まります。
車台番号(VIN)による対象車両の確認方法
BMWは公式サイトにVIN(車台番号)検索ツールを提供しており、オーナーは自身の車両が影響を受けるかどうかを確認できます。
しかし、対象車種一覧に記載されていても、すべての車両が影響を受けるわけではないため、VIN検索を推奨します。
私の所有するBMW X4 G02も、対象車種一覧には記載されているものの、実際にVIN検索を行ったところ「影響なし」と表示されました。
このように、同じ車種でも生産時期や仕様によって影響の有無が異なるため、VIN検索での確認は必須です。
特にBMW XシリーズやG系のモデルでは、4G通信機の仕様が異なるため、車両ごとに影響を受ける機能が変わる可能性があります。
対象オーナーは早めにVIN検索を行い、自車が影響を受けるかどうかを確認しましょう。
BMWユーザーが取れる対応策
コネクテッド・ドライブの代替手段はあるのか?
BMWコネクテッド・ドライブの一部機能は2026年3月1日以降、利用できなくなります。
しかし、ナビやオーディオ機能は通信を必要としないため、引き続き使用可能です。
ただし、リアルタイム交通情報(RTTI)、SOSコール、リモートサービスなどの通信依存機能は完全に停止するため、代替手段を検討する必要があります。
通信を必要とする機能の代替手段
- リアルタイム交通情報(RTTI) → GoogleマップやYahoo!カーナビの渋滞情報機能を活用
- SOSコール → スマートフォンの「緊急SOS」機能を事前に設定
- リモートサービス(車両操作) → 現時点で完全な代替手段はなく、BMW公式の今後の対応を注視する必要あり
サービス利用期限の変更
BMWは3G停波に伴い、一部サービスの有効期間を変更しました。
- 「コネクテッド・ブースター」は6カ月または3カ月の短縮版に変更
- 「地図更新(1年期限)」は2025年2月に販売終了
BMWは4G対応のアップグレードを提供すべきでは?
BMWは現在、3G通信機を4Gにアップグレードする対応を発表していません。
しかし、影響を受ける車両の中には現役で使用されているモデルも多く、安全性や利便性を考慮すると、BMWが4G通信モジュールの有償・無償アップグレードを提供すべきではないかと私は考えます。
まとめ:BMWオーナーが今できること
2026年3月1日以降、3G通信を利用するBMWコネクテッド・ドライブの機能が停止し、一部の4G車両でも音声通話機能が利用できなくなります。
これにより、リアルタイム交通情報(RTTI)、SOSコール、リモートサービスなどが完全に停止するため、代替手段の検討が必要です。
オーナーは、VIN検索ツールで自身の車両が影響を受けるか確認し、必要に応じてスマートフォンの活用や代替手段を準備することが重要です。
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