2025年11月に発表、2026年発売予定の新型BMW iX3（開発コードNA5）は、フランク（フロントトランク）の採用や次世代バッテリー「Gen6」、高出力の急速充電、そして新UI「iDrive X」を備えると伝えられています。
本記事では、発表時期と装備の要点、航続距離や充電性能、サステナ素材の活用まで、最新情報をわかりやすく整理します。
- 発表と発売時期：2025年11月発表、販売は2026年見込み。最新情報を時系列で整理。
- 技術と性能：フランク採用の可能性、Gen6電池と次世代モーターで高効率化。
- 充電と内装刷新：10分約350km回復をうたう急速充電とiDrive X・パノラマ表示。
新型iX3（NA5）の概要と発売時期
Neue Klasseの起点となるモデル
新型iX3（NA5）は、第1世代iX3（G08）の後継として、デザイン、モーター、電池、車載UIを一新した「Neue Klasse」世代の先陣を切るSUVです。
BMWはこのモデルを皮切りに、2027年末までに40の新型・改良型を投入するとしており、iX3は戦略の中心に位置づけられます。
発表と市場投入のタイムライン
CEOのオリバー・ツィプセ氏は、新型iX3（NA5）の正式発表を2025年11月に予定していると述べています。
実際の市場投入（販売開始）は2026年を見込んでおり、発表から生産・納車までに数か月のタイムラグが生じる見通しです。
フランク（フロントトランク）の搭載情報
公式表現は「フロントフード下の収納」
BMWはiX3（NA5）で、これまで同社が消極的だったフロント収納を導入すると示唆しています。
公式表現は「フロントフード下の収納（Staufach）」で、容量は未公表ながら、ケーブルや小物の収納に有用な追加スペースになるとされています。
海洋プラスチック由来の素材を30％使用
この収納部の樹脂には、使用済みの漁網などを再資源化した海洋由来プラスチックを30％配合。
ホイールや足回りの一部にも二次アルミを多用するなど、車体全体でリサイクル材の活用が進みます。
バッテリー・航続距離・充電性能
Gen6円筒セルの採用と効率向上
新型iX3はGen6の円筒セルを採用し、エネルギー密度は従来比で約20％向上するとされています。
モーターは損失を約40％低減し、車両全体の効率は先代比で約20％改善を見込むと説明されています。
航続距離と電費の目標値
満充電の航続距離はWLTP最大約800kmを目標としており、エネルギー消費率は15kWh/100kmという「ベンチマーク」級の数値が示されています（いずれも発言ベースの目標値）。
急速充電：10分で約350km回復
対応する充電器では最大400kW級の受電に対応し、10分で約350kmの航続を回復できると説明されています。
長距離ドライブでも短い休憩で次の目的地まで走れる実用性が期待されます（インフラ条件に左右）
損失低減と軽量化による効率向上
新型iX3は次世代モーターを採用し、内部損失を約40％低減すると発表されています。
加えてモーター重量を約10％削減し、駆動系全体での効率を向上させています。
さらに車体の空力性能も徹底的に見直し、抗力係数を抑えることで高速走行時の電費改善を図っています。
これらの改良により、同クラスSUVの中でもトップレベルの効率を実現することを目指しています。
内装と新UIの刷新
iDrive Xとパノラマビジョンの採用
インフォテインメントは最新の「iDrive X」を搭載し、より直感的な操作と高速なレスポンスを実現します。
加えて、新世代のパノラマビジョンはフロントガラス下部全幅に情報を投影し、ドライバーの視線移動を最小限に抑えます。
これにより走行中でも必要な情報を安全かつ快適に確認できます。
インテリアデザインも刷新され、水平基調のレイアウトと大型ディスプレイにより、広々とした印象と最新感が両立しています。
サステナブルな生産と素材利用
CO₂排出削減を徹底した新工場
新型iX3はハンガリーのデブレツェン工場で生産されます。
この工場は再生可能エネルギーを活用し、車両1台あたりの生産時CO₂排出量を約100kgに抑えることを目標としています。
これは従来比で約66％削減にあたり、BMWの持続可能性戦略の象徴的な取り組みといえます。
リサイクル素材の活用
ボディや足回りには二次アルミニウムを使用し、内装の一部にはペットボトル由来の再生ポリエステルを採用しています。
さらに、ホイールには最大70％の再生アルミを使用するなど、全体でのリサイクル材比率を高めています。
バリエーションと競合比較
中国市場向けロングホイールベース版
新型iX3には、中国市場向けにホイールベースを延長したロングホイールベース版（NA6）が計画されていると報じられています。
後席空間の拡大により、ショーファードリブン需要にも対応できる仕様になると見込まれます。
主要競合との比較ポイント
航続距離や急速充電性能ではテスラ モデルYやアウディQ4 e-tronなどと競合しますが、iX3は800kmの長航続と400kW級の充電対応、さらにフランクの搭載やサステナ生産体制で差別化を図っています。
まとめ：BMW iX3 NA5はEVの新たなベンチマーク
新型BMW iX3（NA5）は、フランク（フロントトランク）の新設、800km級の長航続と400kW級急速充電、新UIの採用、低CO₂生産という4つの大きな魅力を備えています。
また、ライフサイクル全体でのCO₂排出量も改善されており、再生可能エネルギーで充電した場合、走行約1.75万kmでガソリン車X3よりも環境負荷が低くなる試算もあります。
2025年11月の発表以降、実測スペックや日本仕様の詳細が明らかになれば、さらに具体的な購入判断ができるでしょう。
Reference：bmwblog.com
よくある質問(FAQ)
Q1. 発表と発売時期はいつですか？
新型BMW iX3（NA5）は2025年11月に発表予定です。市場投入（販売開始）は2026年見込みで、発表から量産・納車まで数か月のタイムラグが生じます。
Q2. フランク（フロントトランク）は搭載されますか？容量は？
「フロントフード下の収納（Staufach）」採用が示唆されています。容量は未公表ですが、充電ケーブルや小物を収める補助スペースとして想定されています。
Q3. 航続距離と急速充電性能はどのくらいですか？
航続距離はWLTP最大約800kmを目標とする発言があり、急速充電は条件が整えば10分で約350km分の回復をうたいます。いずれも発表段階の目標値・想定値です。
Q4. バッテリーやモーターの技術的な特徴は？
Gen6円筒セルの採用でエネルギー密度向上を目指し、次世代モーターは損失40％低減・軽量化をうたいます。車体の空力最適化と合わせ、電費の高効率化を狙います。
Q5. 内装や生産面のトピックは？
新UI「iDrive X」とパノラマビジョンの採用が予告されています。生産はハンガリー・デブレツェン工場で、再エネ活用や再生素材の採用などサステナビリティを強化します。
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