BMWが2025年に導入予定のBMW iX3は、2024年に発売されるBMW X3 G45とはまったく異なるデザインとテクノロジーを備えています。これらの車両はBMWの新しいNeue Klasse電気自動車(EV)アーキテクチャーに基づいており、その違いは一目瞭然です。
Neue Klasseアーキテクチャーの先駆け、2025年のiX3
2025年に発売予定のBMW iX3は、現行のiX3とは異なり、新しいNeue Klasseプラットフォームを採用しています。
これはBMWが2025年から2027年にかけて導入する計画の一環で、小型セダンからフルサイズのSUVまで、さまざまな車種に対応するモジュラーなプラットフォームです。
この2025年発売予定のBMW iX3は、寒冷地テスト中にスパイされたプロトタイプの写真からもわかるように、先代とは一線を画す丸みを帯びたデザインを特徴としています。
特にBMWのデザインボスであるDomagoj Dukec氏が強調した「シャークノーズ」やダブルキドニーグリルの変更などが目立ちます。
この新しいEV(電気自動車)SUVは、iX330、iX340、およびiX350の名前で市場に登場する可能性があります。
なお、今後発売されるBMWの車名から末尾の「i」の文字が消えるため、今回の2025年発売予定のBMW iX3の車名にも「i」の文字が末尾に付くことはありません。
BMW X3 G45: 2024年の次世代ガソリンモデル
一方で、2024年に生産が始まる予定のBMW X3 G45は、従来のガソリンエンジンとプラグインハイブリッド(PHEV)のみを搭載することが報じられています。
これは、BMWがNeue Klasseプラットフォームを導入するにあたり、従来の動力源を採用する最後のモデルの一つとなる見込みです。
BMW X3 G45は、現行モデルと比較してより伝統的なデザインを維持し、ガソリンおよびプラグインハイブリッドモデルのみを提供する予定です。
これにより、BMWは内燃機関車両(ICE)の製造を継続する一方で、新しい電動車両にも力を入れています。
BMWはドイツにおけるガソリンエンジンなどの内燃機関の製造を終了していますが、今後も内燃機関エンジンの開発を継続することを公表しています。
これはEVの主戦場が先進国に限られることが主な理由です。
欧州、北米、中国、日本などの先進国はEVの普及に積極的であり、今後10数年後には新型車のICE(内燃機関車)の販売を禁止することが決まっているからです。
しかし、それ以外の多くの国ではEVの普及には解決する問題が多いため、今後もICEの販売を継続する必要があります。
また、欧州では急激なEVシフトに対する懸念が表明されていることからも、先進国でのICEの販売禁止の時期も流動的になっていることもICEの開発を継続する理由になります。
BMWの進化するラインナップ
2025年に登場するBMW iX3と2024年のBMW X3 G45は、それぞれ異なる市場と需要を満たすために開発されています。
BMW iX3は電動車両の最新テクノロジーを採用し、その新しいデザインで競合車種と対抗します。
その主戦場は欧州、北米、中国、日本などのEV普及に積極的な国々や地域になります。
一方で、BNW X3 G45はガソリンとプラグインハイブリッド技術を組み合わせ、伝統的な自動車の魅力を提供します。
そして、ガソリンエンジン車、プラグインハイブリッド車の主戦場は、主に先進国以外の発展途上国になります。
そして、その市場は今なおEVの市場よりも大きいためEVとICEを国や地域ごとに住み分ける販売戦略が各自動車メーカーに求められます。
BMWは2025年以降もさらなる新型車両をNeue Klasseプラットフォーム上に展開する予定で、
これにより消費者はより多くの選択肢を得ることができます。
Reference:canberratimes.com