BMWのハイパフォーマンスモデル「M3」が、EV化されるのは承知の事実です。
最近、新型EV版 M3セダン(開発コード「ZA0」)のスクープ写真が流出し、その姿が明らかになった。
BMWは従来のMモデルで内燃機関を採用しながらも、電動化の波に乗るべく「Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)」という新世代EVプラットフォームを開発している。
このZA0も、その技術を活かしたモデルと考えられる。
従来のM3(G80型)は3.0L直列6気筒ツインターボエンジンを搭載し、高いパフォーマンスを誇る。
しかし、EV版M3は、まったく異なるアプローチで新たな走行体験を提供することが期待される。
BMWは「Heart of Joy」コントロールモジュールという独自技術を開発し、電動車でも「駆けぬける歓び」を実現しようとしている。
今回は、このスクープ写真をもとに、新型EV版 M3セダン ZA0のデザイン、パワートレイン、競合車種との比較などを詳しく解説していく。
- 新型 EV版 BMW M3セダン ZA0のスクープ写真が流出:BMWの次世代EVスポーツセダン「M3 ZA0」のデザインが明らかにノイエ・クラッセ採用で空力性能が向上
- 圧倒的なパワーとEVならではの加速性能:最高出力約700馬力、0-100km/h加速3.0秒前後を予測。新技術「Heart of Joy」でMモデルらしい走りを実現
- 競合との比較と市場での立ち位置:ポルシェ・タイカンやテスラ・モデルSプレイドと対抗。BMWのEV戦略とMモデルの未来に注目!
新型 EV版 M3セダン ZA0のデザイン

スクープ写真から、新型EV版 M3セダン ZA0のデザインが明らかになった。
BMWの次世代EVシリーズ「Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)」に基づくスタイルで、現行M3(G80型)よりも流麗なボディラインが特徴的だ。
フロントは従来の大型キドニーグリルとは異なり、閉じられたグリルを採用する可能性が高い。
発光式の「アイコニック・グロー」デザインも組み込まれるかもしれない。
ヘッドライトは細長く、LEDマトリクス仕様になると予想される。
ボディは空力性能を意識した設計で、スムーズなルーフラインとシャープなキャラクターラインが目立つ。
リアには細長いLEDテールライトと大型ディフューザーが配置され、スポーティさを強調。
ホイールデザインは空力を重視したスポーク形状になる可能性がある。
車内には最新のインフォテインメントシステム「iDrive 9」を搭載し、EVならではのフラットなフロアや新設計のスポーツシートが導入されると予想される。
従来のM3とは異なる、新しいドライビング体験を提供するモデルとなるだろう。
BMWの伝統を受け継ぎつつ、EVらしいデザインを融合させたZA0。
正式発表に向けて、さらなる情報が期待される。
M3セダン ZA0のパワートレインとパフォーマンス
BMWが開発を進める新型EV版 M3セダン ZA0は、内燃機関モデルのM3 G84を凌ぐ圧倒的なパフォーマンスを実現すると予想される。
Mモデルの象徴であるダイナミックな走行性能をEVでも体現するため、BMWは新たな技術を投入する。
ここでは、パワートレインの仕様や走行性能について詳しく見ていく。
高出力モーターと圧倒的な加速性能

新型EV版 M3セダン ZA0には前後に2基以上の電動モーターを搭載するAWD(全輪駆動)方式が採用され、最高出力は約700馬力に達すると予測される。
これは、現行M3コンペティション G80(510馬力)を大きく上回るスペックだ。
EVならではの強力なトルク特性により、0-100km/h加速は3.0秒前後と推測される。
現行M3コンペティション(3.5秒)を凌ぐ俊足ぶりを発揮するだろう。
バッテリー容量は約100kWh級とされ、航続距離は500km以上(WLTP)が目標になると考えられる。
「Heart of Joy」コントロールモジュールによる最適なドライビングフィール
BMWは、EVモデルでも「駆けぬける歓び」を提供するため、「Heart of Joy」コントロールモジュールを開発した。
これは、電動パワートレインの出力制御、トルク配分、回生ブレーキのフィーリングを最適化するシステムだ。
特に、EVでは音や振動が少なくなるため、「擬似的なエンジンサウンド」や「アクセルレスポンスの調整」により、従来のMモデルのスポーティなフィーリングを再現することを狙っている。
従来のM3(G80型)と比較すると、ZA0は圧倒的なパワーを誇るものの、バッテリー搭載による車重増加が課題となる。
そのため、BMWはシャシーやサスペンションに軽量素材を積極的に採用し、俊敏なハンドリング性能を維持することが求められる。
EV化によるパフォーマンスの向上は確実だが、Mモデル特有の「走る楽しさ」をどのように維持するのかが注目されるポイントだ。
正式発表時には、さらなる詳細なデータが明らかになるだろう。
競合モデルと市場での立ち位置
EV版 M3セダン ZA0は、BMWのスポーツセダン市場における新たな挑戦となる。
しかし、このクラスのEVスポーツセダン市場ではすでに強力なライバルが存在する。
BMWはEV市場でどのようなポジションを確立し、ガソリンエンジンのM3とどう差別化するのかを考察する。
EVスポーツセダン市場のライバル
EV版 M3の主な競合は、ポルシェ・タイカンとテスラ・モデルSだ。
タイカンは、高級EVスポーツセダンとしての完成度が高く、「タイカン・ターボS」は最高出力761馬力、0-100km/h加速2.8秒という圧倒的なパフォーマンスを誇る。
一方、モデルSは、EVならではの強烈な加速が魅力だ。
3モーターAWDを搭載し、最高出力1020馬力、0-100km/h加速2.1秒という驚異的なスペックを実現している。
BMWは、これらのライバルと差別化するために、単なるスペック競争ではなく、「Mモデルらしいドライビングフィール」を強く打ち出す必要がある。
操縦性やコーナリング性能で優位性を示すことが求められるだろう。
EV版 M3と内燃機関モデル、どちらが選ばれるのか?
EV版 M3と従来のガソリンエンジンM3(G80型)のどちらが選ばれるかは、ユーザーの価値観によって分かれる。
EV版 M3を選ぶ層
環境意識が高く、最新のEV技術を求めるユーザーに支持されるだろう。
また、静粛性や瞬時に発生するトルクを重視する層にも魅力的だ。
ガソリンM3を選ぶ層
一方で、エンジンサウンドやシフト操作を楽しみたいドライバーは、ガソリンM3を選ぶ可能性が高い。
特に、サーキット走行や長距離ドライブを重視する人にとっては、内燃機関の魅力は依然として大きい。
BMWは、EV版M3で新たな市場を開拓しつつも、ガソリンモデルを並行して展開することで、幅広いニーズに応えていくと考えられる。今後の市場の動向が注目される。
まとめと今後の展開
新型EV版 M3セダン ZA0は、BMWのMモデルにおける電動化の大きな転換点となる。
スクープ写真からは、BMWがノイエ・クラッセを基盤にしつつ、EVならではの性能を活かしながらも、従来のM3らしいスポーティさを追求していることがうかがえる。
現時点で正式な発表日は明らかになっていないが、BMWは2025年以降にノイエ・クラッセのEVモデルを本格展開するとしており、EV版 M3も2026年前後に登場する可能性が高い。
発表が近づくにつれて、さらなる詳細が明らかになるだろう。
BMWはすでにEV戦略を強化しており、Mモデルの電動化も積極的に進めている。
現行の「i4 M50」や「iX M60」などに続き、EV版 M3が加わることで、電動Mシリーズのラインナップがより充実することになる。
今後はEVとガソリンモデルの共存が続くと見られるが、BMWがどのように両者のバランスを取るかが注目される。
Reference:motorauthority.com
コメント