ハイブリッドな新型BMW M5セダン G90はX5より重く旧型M5より遅い新型BMW M5 G90が発表され、その性能が注目されています。しかし、先代モデルに比べて著しい重量増加と性能の低下が問題視されています。新たに搭載されたハイブリッドシステムの導入により、車両重量が増加し、加速性能が若干低下したことが主な要因です。これにより、BMWのパフォーマンスセダンの進化と課題が浮き彫りになっています。

新型BMW M5 G90の重量増加の原因

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BMWは新型M5 G90で軽量化に取り組みました。

例えば、トランスミッションやオイルパン、さらにはブレーキにプラスチックやカーボンファイバーを使用することで重量を削減しようとしました。

しかし、新型M5 G90の膨大な重量増加(約24%増の1,045ポンド*約470kg)は、主に新たに搭載されたハイブリッドシステムによるものです。

このハイブリッドシステムは電動モーターやバッテリーを含み、エンジンの出力向上と燃費改善を図っていますが、その結果として車両全体の重量が増加しました。

このことが新型M5のパフォーマンスと車両のダイナミクスに影響を与えています。

今回のBMW M5 G90のハイブリッドシステムは、先に発売されているBMW XM G09と基本的には同じシステムを搭載していると言われています。

BMW XM G09は大型SUVですから重量に関してはあまり問題にはなりませんでしたが、ハイパフォーマンスセダンのM5セダン G90にとってはかなり重たいパワーユニットだったのではないでしょうか?

先代M5セダン F90よりも遅い

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新型BMW M5 G90は717馬力と738 lb-ft(約1,000Nm)のトルクを誇ります。

これは先代モデルよりも大幅にパワーアップしています。

しかし、新型M5の重量増加により、0-60 mph(約時速100キロ)加速が3.4秒となり、先代モデルよりも若干遅くなっています。

特にM5 Competitionモデルは、よりスポーティーな設定であり、0-60 mph加速が3.1秒となります。

重量とパワーのバランスが重要なポイントとなり、M5のパフォーマンスに影響を与えています。

車重が軽いのが一番のチューニングである、と昔誰かが言いましたが今回の事例はその典型的なパターンかもしれません。

また、純粋なICE(内燃機関車)とHV(ハイブリッド)では加速の仕方が違うかもしれません。

今回の0-60 mph(約時速100キロ)加速ではこのような結果になりましたが、例えば0~400m(ゼロヨン)加速などでは違う結果がでるのかもしれません。

新型BMW M5セダン G90はBMW X5 G05より重い

新型BMW M5 G90は5,390ポンド、一方でX5は4,998ポンドという重量です。

これにより、セダンとSUVの間には約400ポンドの重量差があります。

この差は、加速性能やハンドリング、燃費に直接影響を与えます。

通常、セダンはスポーティでダイナミックな走行性能を追求し、車重が軽いことが重要です。

一方でSUVは乗車人数や荷物の積載能力を重視し、より頑丈な構造が求められます。

新型M5の重量増加がセダンのパフォーマンスにどのように影響するか、そしてX5との差異がドライビング体験にどう寄与するか、考察することが重要です。

一番の重量物であるパワートレインを大型SUVであるBMW XM G09と共用したことが今回のような重量差を招くことになったのかもしれません。

現在はセダンよりもクーペよりもSUVが売れ筋モデルですから、開発がSUV中心になることは仕方がないと思いますが今回の新型BMW M5セダン G90にとっては、かなり厳しい評価に成らざるを得ないのではないでしょうか?

当然ですが、BMW M5セダン G90にもCSやCSLが発売される?

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BMWは将来的に、さらに高性能なバージョンのM5を計画している可能性があります。

このバージョンでは、パワーとパフォーマンスをさらに引き上げることが期待されます。

また、ハイブリッド技術の進化により、エンジンの効率性が向上し、同時に車両全体の重量も軽量化されることが見込まれます。

これにより、将来のM5はより優れた加速性能と燃費効率を実現することが可能となります。

近年のBMWはポルシェと同じようなスペシャルな限定車を連発する販売手法を採用しています。

よって、近い将来G90型M5にもCSなどのスペシャルなバージョンが登場する可能性が高いため、その時のパフォーマンスに期待したいと思います。

Reference:thedrive.com