BMW公式サイトの新型iX3紹介ページに、既存モデルと一致しない“謎のEVセダン”が短いアニメーションで登場しました。
ノイエクラッセの新デザインを思わせる薄型ライトやフラッシュドアハンドル、量産風ミラーが描かれ、車幅感のあるスタンスは次期BMW i4候補として注目を集めています。
本稿では出現場所と映像の用途、造形の要点を整理し、正体と可能性を分かりやすく解説します。
- 次期i4の可能性:ノイエクラッセ採用や800V対応など、次期i4を示唆する根拠を整理。
- 注目のスペック予測:航続700km級・急速充電強化・最新iDriveなど進化点を簡潔に網羅。
- 発売時期と価格:2025〜2026年の登場目安、国内700万円台〜1000万円超の想定を提示。
BMW公式サイトに現れた“謎のEVセダン”とは
2025年9月下旬、BMW JAPAN公式サイトの新型iX3の特設ページ上で、見慣れない4ドアEVセダンが一瞬表示される現象が確認されました。
これはiX3のプロモーション映像の中に組み込まれた短いアニメーションで、一般公開直後から欧米の自動車メディアが速報を出し話題になりました。
サイトのソースコードを解析した報告によれば、この映像はBMW自身がアップロードした公式素材であり、誤掲載というより意図的な演出である可能性が指摘されています。
映像内の車両は、現行i4やi5とは異なるシルエットを持ち、ノーズは低く、フロントのキドニーグリルは極端にスリム。
ドアハンドルはボディと同一面に収まるフラッシュタイプで、空力を最適化する狙いが感じられます。
ホイールデザインも既存ラインナップにはない形状で、次世代EV専用プラットフォーム「ノイエクラッセ」に基づく試作車と推測されます。
これらの特徴は、BMWが2026年頃の発売を目指す次期i4や新型EVセダンを先行的に示している可能性を強く示唆しています。
ノイエクラッセ時代のBMW EV戦略
ノイエクラッセとは何か
BMWが次世代EVの中核に据える「ノイエクラッセ(Neue Klasse)」は、1960年代に名車を生んだ名称を復活させた新開発の車両アーキテクチャーです。
特徴は800V電気システムと第6世代eDriveを備える点で、充電効率と航続距離を大幅に伸ばす狙いがあります。
現行モデルよりも約30%長い航続距離、充電時間を約半分に短縮する性能を掲げており、テスラやメルセデスの最新EVと競合する仕様です。
今後の投入計画と位置づけ

BMWは2025年以降、このノイエクラッセを基盤に新型iX3やi3セダン後継、そして中核となるi4後継車を順次投入するとしています。
最初の量産モデルはハンガリー工場で2025年から生産が始まり、以降ドイツ・ミュンヘン工場などへ拡大される予定です。
これにより2026年までにEV販売比率を大幅に高める計画で、BMW全体の電動化戦略におけるキーモデルとなります。
i4後継との関係
現行i4(G26)は2021年に登場し、M50では最高出力400kWを誇りますが、プラットフォームは内燃機ベースを改良したものです。
次期i4はノイエクラッセ採用により、車体設計からEV専用となることで軽量化と剛性向上が期待されます。
今回の謎のEVセダンは、そうした次世代技術を背景にしたティーザーである可能性が極めて高いと見られています。
次期i4の可能性を検証
ボディサイズとパワートレインの進化
現行i4は全長4785mm、全幅1852mm、全高1448mmの4ドアクーペです。
ノイエクラッセ版ではバッテリーパックの効率化により床下スペースが最適化され、全長はほぼ維持しつつもホイールベースを延ばすことで後席居住性が改善される可能性があります。
出力は現行M50の400kWからさらに向上し、最高出力450kW超、0-100km/h加速3.5秒前後という高性能仕様が想定されます。
航続距離と充電性能

800Vシステムを採用すれば、航続距離は現行の最大590km(WLTP)から700km前後に伸びる可能性があります。
また急速充電では10%から80%までを約25分で完了できるとされ、長距離移動の利便性が大きく向上します。
これによりテスラModel 3やポルシェTaycanと同等かそれ以上の充電性能を実現できるでしょう。
次世代デジタル装備

インテリアではコンセプトカー「i Vision Dee」で示されたパノラマディスプレイや最新iDrive Xの採用が有力です。
ドライバー正面から助手席まで広がる大型スクリーンは情報表示とエンターテインメントを統合し、音声操作やARナビゲーションも一段と進化すると予想されます。
これらはソフトウエア更新で継続的に機能強化され、所有期間を通じて最新の使い勝手を提供します。
発売時期と価格帯の見通し
BMWは2026年頃までに複数のノイエクラッセEVを発売すると公表しています。
次期i4もその時期に合わせてデビューする可能性が高く、日本市場ではベースグレードが約700万円台、ハイパフォーマンス仕様は1000万円超が予測されます。
これらの要素を総合すると、公式サイトに現れた謎のEVセダンは次期i4を強く示唆するモデルと見るのが自然です。
市場への影響と今後の注目点(まとめ)
EV市場での位置づけと競合比較

次期i4がノイエクラッセを採用することで、BMWのEVラインアップは一段と強化されます。
特に航続距離700km級とされる新バッテリー技術は、テスラModel 3の最長航続655kmやポルシェMacan EVの約600kmを上回る可能性があり、ユーザーの実用性に直結します。
加えて800Vシステムによる急速充電性能は、長距離移動が多い欧州や日本国内でも優位性を発揮します。
これにより次期i4は、BMWの電動化戦略の中心を担うモデルとして世界的な競争力を高めるでしょう。
ブランド戦略と販売への影響
BMWは2026年までにEV販売比率を約30%まで高める目標を掲げています。
ノイエクラッセ版i4が投入されれば、中核セグメントであるDセグメントEV市場において販売拡大を一気に加速させる起爆剤となるはずです。
特に既存のi4オーナーや3シリーズユーザーの乗り換え需要を取り込むことで、ブランド全体の電動化移行を着実に進められます。
また製造コスト削減とソフトウエアによる収益機会拡大も期待され、BMWの収益基盤強化に寄与すると見込まれます。
今後の発表スケジュールと注目点
BMWは2025年以降、ノイエクラッセ第1弾モデルの市販計画を段階的に発表すると公言しています。
今回の映像が正式ティーザーであれば、2026年のワールドプレミアを見据え、2025年中にもプロトタイプやコンセプトモデルが公開される可能性が高いでしょう。
今後はモーターショーやCESなど大規模イベントでの追加情報に注目が集まります。
Reference:carscoops.com
よくある質問(FAQ)
Q1. 公式サイトに現れた“謎のEVセダン”はどこで確認できますか?
BMW JAPAN公式サイトの新型iX3関連ページのアニメーション内で短時間だけ映る個体として報告されています。掲載は流動的で、表示が差し替えられる可能性もあります。
Q2. これはノイエクラッセ版の新型BMW i4と考えて良いですか?
断定はできませんが、薄型ライト、フラッシュドアハンドル、EV前提のプロポーションなどから、ノイエクラッセ世代のi4後継を示唆する“強い仮説”として有力視されています。
Q3. 予想されるスペックや特徴は?
800Vシステムと第6世代eDrive、航続700km級、急速充電10→80%約25分、パノラマディスプレイや最新iDriveの搭載が見込まれます(現時点では推測ベース)。
Q4. 発売時期と価格帯の見通しは?
ノイエクラッセ第1弾の量産が進む2025〜2026年にかけての登場が有力視されます。日本価格はベースで700万円台、上位は1000万円超と予測されます。
Q5. 現行i4との違いは何ですか?
現行は内燃改良プラットフォーム由来ですが、次期型はEV専用設計で軽量化・剛性向上・空力最適化が進む見込み。充電性能や電費、室内パッケージも大幅進化が期待されます。
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