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なぜBMW 5シリーズ G60のLCIは延期されたのか?

なぜBMW 5シリーズ G60のLCIは延期されたのか? BMW
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BMWが誇る高級セダン「5シリーズ」。その最新世代であるG60型に予定されていたフェイスリフト、通称「LCI(ライフサイクルインパルス)」の導入時期が、当初の2027年3月から同年7月に延期されたと報じられています。

本記事では、その延期の背景と新型モデルに予想される進化について詳しく解説します。

LCIとは、モデルライフの中間で行われるマイナーチェンジのことで、デザインや装備の刷新を通じて製品価値を高める重要なタイミングです。G60型5シリーズに何が起きているのか、その本質に迫ります。

  1. BMW 5シリーズLCIが延期:G60型のフェイスリフトは2027年7月に延期。
  2. 次世代iDrive搭載準備中:パノラミック・ビジョン導入のため技術調整中。
  3. i5に新グレード追加の可能性:i5 50モデルが新たに設定されると予想。

BMW 5シリーズG60の現在地

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2023年に登場したG60型とは?

BMW 5シリーズの第8世代となる「G60型」は、2023年5月に発表され、2024年モデルとして市場に投入されました。

このモデルは、BMWの「CLARプラットフォーム」をベースに設計されており、ガソリン、ディーゼル、プラグインハイブリッド、さらには完全電動モデル「i5」まで、幅広いパワートレインをラインナップしています。

多様化するパワートレインと選択肢

G60型では、2リッター直列4気筒エンジンを採用したハイブリッド仕様が標準モデルとなっており、255馬力と295 lb-ftのトルクを発揮します。

上位グレードには6気筒モデルや高性能仕様の「M60」も用意され、電動化と走行性能の両立が図られています。

内外装の特徴とiDriveの課題

現行G60型では、大型のキドニーグリルやシャープなLEDヘッドライトが採用され、近未来的な外観を演出しています。

一方で、インテリアでは従来のiDriveコントローラーと回転式ダイヤルが残されており、他の最新BMW車と比較して若干「旧世代感」が否めません。この点が次期LCIで大きく改善されると見られています。

LCI(フェイスリフト)とは何か?

LCIの役割とBMWにおける位置づけ

LCIとは「Life Cycle Impulse」の略で、BMWが採用しているフェイスリフト手法です。これは、モデルライフの中間時期に行われるマイナーチェンジを意味し、通常は発売から3〜4年後に実施されます。デザインの一部変更、内装やインフォテインメントの刷新、新機能の搭載などが一般的です。

過去モデルの例から見るタイミング

たとえば前世代のG30型5シリーズは、2017年の発売から約3年後の2020年にLCIが実施されました。

このタイミングでフロントバンパーやヘッドライトの形状が変更され、よりモダンな印象に進化しました。また、新型iDriveの導入もこのタイミングで実施されました。

G60型のLCI延期は想定外?

G60型についても、通常通りであれば2027年前半にLCIが来ると予想されていましたが、内部情報によるとこのタイミングは2027年7月へと延期されたとのことです。

LCIは単なる「小変更」ではなく、今後数年の販売戦略にも影響する重要なイベントであり、その延期には複数の理由が隠されていると考えられます。

延期の理由① 技術革新との兼ね合い

BMWが導入予定の「パノラミック・ビジョン」

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G60型BMW 5シリーズのLCI(ライフサイクルインパルス)延期には、次世代インフォテインメント技術の搭載準備が大きく影響していると考えられます。中でも注目されているのが、「パノラミック・ビジョン」と呼ばれる新型iDriveシステムです。

このシステムは2025年1月に開催されたCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で初披露され、視覚的な革新をもたらすものとして話題になりました。

Vision Neue Klasseからのデザイン的影響

BMW 5シリーズ G60 ノイエクラッセデザインへ大幅にLCI。

BMWは今後のデザイン言語として「Vision Neue Klasse(ビジョン・ノイエ・クラッセ)」を掲げており、新世代EVのi3後継モデルやM3、Xモデルに反映されるとされています。

これにより、フロントフェイスやヘッドライト、グリルデザインなどがより統一感のあるシンプルかつ未来的な外観へと変化します。

G60のLCIでもこの方向性が反映される見込みで、従来のデザインとの整合性を取るために開発が慎重に進められているのです。

新世代HUD・乗員ディスプレイの搭載準備

さらに、パノラミック・ビジョンでは大型の一体型ディスプレイだけでなく、拡張現実(AR)対応の3Dヘッドアップディスプレイ(HUD)や、助手席用のタッチスクリーンディスプレイの搭載も計画されています。

これにより、ドライバーと同乗者が同時に異なる情報を扱えるユーザー体験が実現される一方で、システムの複雑さと製造コストの上昇は避けられません。

延期の背景にある「整合性と信頼性」

これらの革新的な技術を5シリーズに搭載するには、ハードウェア・ソフトウェア両面での最適化が求められます。

すでにiDrive 8.5でも一部の機能で動作不具合が報告されており、BMWとしてはより高い完成度を目指して延期を決断したと考えられます。単なるデザイン変更ではなく、「次世代BMWの中核モデル」としての再構築が求められているのです。

延期の理由② 生産・マーケット戦略

モデルイヤーの調整と販売タイミングの最適化

アメリカ市場を中心に、BMWはしばしばモデルイヤーとカレンダー年のズレを利用して販売戦略を最適化します。

LCIを2027年末ではなく7月に合わせることで、より多くの注目を集め、マーケティング予算と新技術の搭載タイミングを整合させる意図があると見られます。

他車種との生産スケジュールの兼ね合い

BMWは他の主要モデル—たとえばX5(G65)やX6(G66)、Z4(G29)など—でもLCIやフルモデルチェンジのタイミングを慎重に調整しています。

X5は2035年までの長期生産が予定されており、開発リソースの優先度を調整する必要がある中、5シリーズのLCI延期は全体的なバランスを取るための戦略の一環と考えられます。

地政学的リスクとグローバルサプライチェーンの影響

近年、ロシア・ウクライナ情勢や半導体不足、電池素材の供給不安定など、世界規模でのサプライチェーンリスクが続いています。BMWもその影響を受けており、一部モデルでは装備削減や納期遅延が発生しています。

G60型のLCIにおいても、こうしたリスクを避けるための「安全マージン」として、生産開始時期を後ろ倒しにする判断がなされた可能性があります。

フェイスリフト後の新型G60はどう進化する?

BMW 5シリーズセダン G60/ツーリング G61もLCIする

Neue Klasseから着想を得たエクステリア

G60型BMW 5シリーズのフェイスリフト後には、BMWの次世代デザイン「Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)」から強い影響を受けたエクステリアが導入されると見られています。

すでにスパイショットでは、これまでの縦型キドニーグリルからより水平に広がる一体型グリル構造へと進化している姿が確認されており、シンプルかつダイナミックな印象が強まるデザインへと刷新される予定です。

内装は次世代インフォテインメントをフル装備

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インテリア面でも大幅な進化が期待されており、目玉となるのが新しい「パノラミック・ビジョン」iDriveシステムの搭載です。従来の中央モニターに代わり、ダッシュボード全体に広がる超横長ディスプレイが採用され、ドライバーだけでなく助手席にも視覚情報が共有される構成になります。

さらに、パッセンジャーディスプレイがオプションで設定され、乗員全体のユーザー体験が強化される見込みです。

電動モデル「i5」に新たなバリエーション追加か

EVラインの「i5」に関しても、フェイスリフト後には新たなグレードが追加される可能性があります。現在は「eDrive40」「xDrive40」「M60」の3モデルが展開されていますが、これらの中間に位置づけられる新モデル「i5 50」が登場すると噂されています。

このモデルはRWD(後輪駆動)およびAWD(全輪駆動)仕様の両方が設定される予定で、価格と性能のバランスを重視した選択肢として注目されています。

高性能版M5も同様の進化を遂げる可能性

BMW 5シリーズ G60&M5 G90 LCI:フロントデザインが違う意外な理由
BMW 5シリーズ(G60)とM5(G90)の2027年型LCIでは、Neue Klasse風のデザインが採用されつつ、両モデルのフロントフェイスに明確な差異があります。特にM5 G90は、将来的なCSモデルの投入を想定し、冷却性能や空力性能を考慮した独自設計が行われている点が特徴です。本記事ではその理由を解説しつつ、内装の進化や今後の戦略を詳しく掘り下げます。

G60のLCIに続いて、2028年には「M5」のフェイスリフトも予定されています。現行M5はプラグインハイブリッドV8を搭載し、717馬力を発揮するモンスターマシンですが、車重の増加が課題となっています。

次期M5では、デザイン刷新に加え、軽量化と新iDriveシステムの搭載が予想されており、「走りと未来技術の融合」というBMWの哲学がさらに強調される形となるでしょう。

まとめ:LCI前後で別の車

G60型5シリーズのLCI延期は、単なる遅延ではなく、次世代デザインと先進技術の統合を目指すための戦略的判断です。

今G60を購入すべきか、それともLCIを待つべきかは、内装・インフォテインメントの進化にどれだけ重視するかによります。

通常は少しエクステリアが変更される程度がLCI前後の違いになりますが、今回の5シリーズG60のLCIは全くの別の車と言えるほどに大きな変更が行われると思われます。

よって、LCI前に購入する、LCI後に購入する、というタイミングが非常に重要になります。

BMWファンや購入検討者にとって、2027年後半以降の動向は見逃せません。

Reference:carbuzz.com

よくある質問(FAQ)

Q1. LCIとは何の略ですか?

LCIは「Life Cycle Impulse」の略で、BMWがモデル中期に実施するマイナーチェンジを指します。

Q2. G60型BMW 5シリーズのLCIはいつですか?

当初は2027年3月予定でしたが、最新情報では2027年7月に延期されています。

Q3. フェイスリフト後の変更点は何ですか?

新iDrive「パノラミック・ビジョン」や新グリルデザイン、助手席ディスプレイの搭載が予定されています。

Q4. EVモデルi5に新バリエーションはありますか?

中間グレードの「i5 50」が新たに追加される可能性があります。RWDとAWDが想定されています。

Q5. M5のフェイスリフトはいつ頃ですか?

高性能モデルのM5も2028年にフェイスリフトが行われると予想されており、技術とデザインが進化する予定です。

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