BMWが「BMW ALPINA」として新体制を打ち出した直後、最初に示した変化が“20本スポーク”の「アルピナ クラシック」ホイールの刷新でした。
アルピナの象徴とも言えるクラシックホイールは、1960年代に端を発し、半世紀以上にわたりブランドの顔として受け継がれてきたデザインです。
では、なぜ今このタイミングで手を入れたのか。
本記事では公開されたティーザー画像をもとに、刷新の内容と背景を整理します。
❗️記事3行まとめ
✓BMW ALPINAが20本スポークのデザインを変更
✓アルピナ・クラシック・ホイールの何が変化?
✓ホイールのデザイン変更が示すブランド再定義
アルピナ・クラシックホイールはどのように誕生したのか
アルピナ・クラシック・ホイール
アルピナの象徴として知られる「アルピナ・クラシックホイール」、すなわち20本スポークの軽量アロイホイールは、1971年に登場したBMW 3.0 CSL(Lightweight Coupé)用として開発されたのが起点とされています。
日本正規輸入元であるニコル・オートモビルズは、アルピナの公式情報として、1971年にBMW 3.0 CSL用に開発されたホイールを“初代ALPINA 20スポーク・ホイール”と紹介しています。
この位置付けからも分かる通り、当時このホイールは単なるアクセサリーではなく、BMWのモデルにとって「技術的にも非常に特別な純正アクセサリー」と認識されていました。
1970年代初頭、アルピナはすでにエンジンやサスペンションだけでなく、車両全体の完成度を高める総合的なチューニングメーカーとして評価されていました。
その中でホイールは、走行性能に直結する重要部品であると同時に、外観からアルピナ車であることを一目で伝える役割も担っていました。
20本という細かなスポーク構成は、軽量性と強度のバランスを追求した結果であり、同時にBMW純正とは明確に異なる視覚的アイデンティティを確立するための選択だったと公式説明から読み取れます。
1971年BMW 3.0 CSLとALPINA 20スポークの関係

BMW 3.0 CSLは「Lightweight Coupé」の名が示す通り、徹底した軽量化を特徴とするホモロゲーションモデルでした。
この車両に合わせて開発された初代ALPINA 20スポーク・ホイールは、軽量アロイ素材を用い、当時としては先進的な設計が採用されています。
アルピナの公式説明では、このホイールが単なるドレスアップパーツではなく、車両性能を最大限に引き出すための“機能部品”として設計されたことが強調されています。
この時点で確立された20スポークという基本意匠は、その後のアルピナ車に一貫して受け継がれていきます。
サイズや製造技術は時代とともに進化しましたが、「多スポーク=アルピナ」という認識が世界中のBMWファンに定着した原点が、1971年のCSL用ホイールであったことは公式情報からも裏付けられています。
BMW ALPINA誕生によって何が変わったのか


今回の刷新の前提にあるのは、アルピナが「BMWグループ傘下のスタンドアロンブランド」へ移行した事実です。
BMWはアルピナのブランド権利を2022年に取得し、2026年初頭に主導権を握っています。
2026年1月1日には新しい「BMW ALPINA」ワードマークも公開されました。
買収完了の直後に“20本スポークの現代版”をティーザーした流れを報じ、将来は高級路線でメルセデス・マイバッハ級と競う可能性にも触れています。
公式Instagram投稿のキャプションが「伝統を守る」という趣旨を示している点から、こうした再定義のタイミングで、まずホイールを見せた――この順番は「BMW ALPINAとして何を守り、何を更新するか」を端的に伝えるためだった、と私は整理しています。
刷新された新ホイールのデザイン的変更点
BMW ALPINAが公開した新しい「アルピナ・クラシック」ホイールは、従来の20本スポークという基本構成を維持しつつ、造形面で明確な変化が加えられています。
最大の変更点はスポーク形状です。従来モデルでは、センターからリムに向かって緩やかに落ち込む凹形状が採用されていましたが、新デザインではスポークが外側へ張り出す、より立体的な造形へと改められました。
立体感と仕上げの現代化
この変更により、ホイール全体の印象はより力強く、現行BMWのデザインと親和性の高いものになっています。
加えて、ダイヤモンドカットとブラック塗装を組み合わせた2トーン仕上げが採用され、高級感を強調する方向性が明確です。
20本スポークという象徴的な意匠を残しながら、現代的に再構成している点が、新ホイールの特徴だと言えるでしょう。
ホイール刷新が示すBMW ALPINAのポジション
BMW ALPINAが新体制の最初の変化として選んだのが、アルピナ・クラシックホイールの刷新でした。
この選択自体が、現在のBMW ALPINAの立ち位置を端的に示していると私は考えています。
20本スポークのホイールは、アルピナを最も分かりやすく象徴するデザイン要素であり、車両全体を見ずともブランドを識別できる存在です。
そのため、ここに手を入れることは、ブランドの方向性を明確に示す行為でもあります。
伝統を残したまま再定義するという選択
今回の刷新では、20本スポークという基本構成は維持されました。
一方で、スポーク形状や立体感、仕上げは現代的に再設計されています。
この点から読み取れるのは、過去を否定するのではなく、伝統を前提に再構築する姿勢です。
もしアルピナの歴史を切り離す意図があれば、意匠そのものを変更する選択もあり得たはずですが、そうはしていません。
私自身、この点にBMW ALPINAの現在地が表れていると感じました。
かつての独立した少量生産メーカーとしてのアルピナではなく、BMWグループの中で明確に位置付けられた高級ブランドとして、何を守り、何を更新するのか。
その答えを、ホイールという最も象徴的なパーツを通じて示したのが、今回の刷新だったと言えるでしょう。
まとめ:「アルピナ・クラッシック」ホイールのデザイン変更の意味
BMW ALPINAがアルピナ・クラシックホイールを刷新した背景には、ブランドの再定義という明確な目的がありました。
20本スポークという象徴的な意匠を維持しつつ造形を改めた点からも、伝統を断ち切るのではなく、現代に適合させる姿勢が一貫しています。
ホイールという最も分かりやすい象徴から変化を示したことで、BMW ALPINAは「何を守り、何を更新するのか」を明確に示しました。
今回の刷新は、その第一歩として位置付けられる出来事だったと言えるでしょう。
Reference:autoblog.com
よくある質問(FAQ)
Q1.BMW ALPINAのアルピナ・クラシック・ホイールとは何ですか?
アルピナを象徴する20本スポークのホイールデザインを指し、長年にわたりブランドのアイコンとして扱われてきた意匠です。
Q2.今回の刷新で、どこが変わったのですか?
20本スポークという基本構成は維持しつつ、スポークの立体感や形状処理、2トーン仕上げなどが現代的な方向へ再設計されています。
Q3.なぜ「ホイール」から変更したのですか?
ホイールは視覚的に変化が伝わりやすく、ブランドの“何を守り、何を更新するか”を最小限の変更で示せる象徴的パーツだからです。新しいアルピナ・クラシック・ホイールが発売されましたら、新旧のホイールでマッチング比較すると視覚的違いを体感できると思います。
Q4.刷新は「伝統の否定」ではないのですか?
意匠の核である20本スポークを残したまま再設計している点から、伝統を断つのではなく、現代のデザインや価値観に合わせて再定義する動きと捉えられます。
Q5.今後BMW ALPINAはどんな立ち位置になっていくのでしょうか?
ブランドの象徴を“刷新”という形で提示したことから、従来の文脈を引き継ぎつつ、より高級ブランドとしての位置付けを明確にしていく方向性が読み取れます。






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