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ボンドカー「ロータス・エスプリ」を復活させたレストモッドの価格とは?

ボンドカーであるロータス・エスプリがレストモッドされる
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ボンドカーとして語り継がれる「ロータス・エスプリ」が、いまレストモッドで復活しました。

私が真っ先に気になったのは、0-100の加速でも最高速でもなく、結局いくらで買えるのかという一点です。

しかも今回の個体は、V8化や現代装備の追加、少量生産まで噂されていて、値段が跳ね上がるのは目に見えています。

ところが価格は数字だけを見ても判断できません。

そもそもエスプリとはどんなクルマで、なぜボンドカーと呼ばれ、レストモッドとは何をする行為なのか。

ここが腹落ちして初めて、その値付けが“高い”のか“妥当”なのかが見えてきます。

まずは前提を短く押さえ、後半で価格の意味へつなげていきます。

旧車好きの夢物語で終わらせず、輸入車好きが納得できる材料を積み上げて考察します。

❗️記事3行まとめ

ボンドカー「ロータス・エスプリ」が復活

レストモッド版の価格はなぜ8000万円級?

少量生産と物語性が値付けを決める

ロータス・エスプリとはどんなクルマなのか

ロータス・エスプリを理解するには、まずロータスという自動車メーカーの成り立ちを押さえる必要があります。

ロータスは創業者コーリン・チャップマンの思想を色濃く受け継ぐメーカーで、「軽量化こそが性能を高める」という哲学を一貫して掲げてきました。

大排気量エンジンや豪華装備で勝負するのではなく、車体を軽くし、ドライバーが操る楽しさを最大化する。

その姿勢は、エリーゼやエキシージといった現代のモデルにも通じています。

ロータス初の本格スーパーカーとして誕生したエスプリ

エスプリは1976年に登場した、ロータス初の量産ミッドシップ・スーパーカーです。

当時のロータスは軽量スポーツカーの名門ではありましたが、フェラーリやランボルギーニと真正面から競う存在ではありませんでした。

そこでブランドイメージを一段引き上げる象徴として開発されたのがエスプリです。

デザインを手がけたのは、イタルデザインのジョルジェット・ジウジアーロ。

直線を多用したウェッジシェイプは当時としても極めて先鋭的で、エスプリは登場と同時に「ロータスのイメージを変えたクルマ」として注目を集めました。

私が今見ても古さを感じにくいのは、このデザインが単なる流行ではなく、思想として貫かれていたからだと思います。

スペック以上に語られてきたエスプリの存在感

初代エスプリ(S1)は2.0リッター直列4気筒エンジンを搭載し、最高出力は約160馬力。

数字だけを見れば、同時代のスーパーカーと比べて突出していたわけではありません。

それでもエスプリが強く印象に残ったのは、低く構えたフォルムとミッドシップならではのプロポーション、そして「ロータスが本気で作ったスーパーカー」という物語性にありました。

その後エスプリは進化を重ね、ターボ化やV8搭載モデルへと発展しますが、根底にあるのは軽量設計とドライバー重視の思想です。

私はこの点こそが、エスプリが単なる旧車として消費されず、いまなお語られ続ける理由だと考えています。

今回のレストモッドでエスプリが復活する意味も、この“思想ごと再構築できるか”にかかっていると言えるでしょう。

なぜエスプリは「ボンドカー」なのか

ボンドカーであるロータス・エスプリがレストモッドされる出典:webcartop「ロータス・エスプリの「潜水艦」をイーロン・マスクが1億円で落札! 007に登場した異質すぎる「ボンドカー」」より

エスプリがボンドカーと呼ばれる最大の理由は、007映画『私を愛したスパイ』での強烈な登場です。

白いエスプリが追跡劇の末に海へ飛び込み、潜水艦のように変形して逃げ切る。

この一連の演出が、クルマそのものを「映画の記憶」として固定しました。

私のような車好きにとっては、スペック表よりも先に、その場面が頭に浮かぶほどです。

ここで大事なのは、単に“007に出た車”という事実ではありません。

ボンドカーは毎回入れ替わりますが、エスプリは「ボンドカーの代表格」として残りました。

つまりエスプリは、ロータスの一車種を超えて、007の世界観を象徴する小道具になったわけです。

だからレストモッドで復活すると聞くと、私は車両の出来だけでなく「ボンドカーの記憶をどこまで今に翻訳できるのか」という視点でも見たくなります。

レストモッドとは何か?

今回のエスプリを語るうえで避けて通れないのが「レストモッド」という考え方です。

レストモッドとは、レストア(復元)とモディファイ(改良)を組み合わせた造語で、旧車の外観や世界観を尊重しながら、走行性能や安全性、信頼性を現代水準へ引き上げる手法を指します。

単に古い車を直すのではなく、「今の時代に実用として成立させる」ことが前提になります。

レストアやチューニングとの違い

レストアは、基本的に新車当時の状態へ戻す作業です。

オリジナル性が重視され、現代的な装備や制御は極力入れません。

一方でチューニングは性能向上が主目的で、外観や世界観は二の次になるケースもあります。

レストモッドはその中間に位置し、外観や思想は残しつつ、中身は大胆に作り替える点が特徴です。

私がレストモッドを評価するのは、「旧車を現代に連れてくる」という明確な意志があるからです。

排ガス規制や安全基準、電子制御が当たり前になった今、当時の設計をそのまま使うのは現実的ではありません。

そこを無理に残すのではなく、再設計する。この割り切りがあるからこそ、レストモッドは価格が高くなりやすいのです。

今回のエスプリは何を復活させたのか

今回のレストモッド版ロータス・エスプリが興味深いのは、単に外観を再現しただけではない点です。

復活させようとしているのは、車体そのものというより「エスプリという存在が持っていた意味」だと私は考えています。

オリジナルの再現ではなく、思想の再構築

ロータス・エスプリ レストモッドされて蘇る

外観は初代エスプリを強く意識していますが、中身は大きく異なります。

V8エンジンの採用や現代的な電子制御、素材の刷新などは、当時の設計をなぞるだけでは実現できません。

ここで重要なのは、「当時こうだったから」ではなく、「今この形で成立させるには何が必要か」という発想です。

私はこの姿勢に、レストモッドとしての正しさを感じます。

もし完全再現にこだわれば、実用性や信頼性で破綻しかねません。

そうではなく、エスプリらしい低くシャープな存在感と、現代の走行性能を両立させる。

なぜ「今」エスプリなのか

現在世界中で名車と呼ばれる旧車のレストモッドが流行っています。

なぜならば、現代の車は安全に関する規制が厳しく、デザインの制約が非常に多いと言われています。

その結果、現代の車のデザインは画一化されメーカーが違う車でも同じ車に見えてしまう、と言われています。

よって、現代の安全規制に拘束されない旧車をベースにすることで、名車を蘇らせることができ、当時の姿プラスアルファの価値を作り出す。

世界中で名車と呼ばれる車の選定が行われた結果、次はエスプリの順番が回ってきたということになります。

レストモッドされたエスプリの価格

ボンドカーであるロータス・エスプリがレストモッドされる

今回のレストモッド版ロータス・エスプリの価格は、海外報道ベースでおよそ43万ポンド前後、日本円に換算すると8000万円を超える水準とされています。

数字だけを見ると非常に高額ですが、この価格は決して突発的に決まったものではなく、構造的に積み上がった結果だと私は見ています。

少量生産と再設計が前提になる価格構造

まず前提として、このエスプリは量産車ではありません。

生産台数は限定され、ベースとなる車両も個体差があります。

そのため設計は一律ではなく、現代の基準に合わせて一台ごとに調整が必要になります。

エンジン、足回り、ブレーキ、電装系までを現代化するには、新車開発に近い工程とコストが発生します。

さらに外観を保ったまま中身を刷新するには、単純な部品流用ができません。

専用部品の設計や製作、テスト工程が必要になり、そのコストは台数で分散できないため、一台あたりに重くのしかかります。

私はこの時点で、価格が数千万円単位になるのは避けられないと感じました。

ボンドカーという付加価値が価格に与える影響

もう一つ無視できないのが、エスプリが持つボンドカーとしての象徴性です。

これは単なるブランド料ではなく、「共有された記憶」に対する価値付けだと考えています。

もし同じ仕様のレストモッドが無名の旧車だった場合、ここまでの価格にはならないでしょう。

エスプリだからこそ成立する価格帯であり、そこにボンドカーという物語が上乗せされているのです。

まとめ:ボンドカー「ロータス・エスプリ」の価格=価値

ボンドカーであるロータス・エスプリがレストモッドされる

私自身、この価格を最初に見たときは正直高いと感じました。

ただ、ここまで整理してくると「高い」という感想だけでは片付けられないことが分かります。

このエスプリは、性能対価格で評価するクルマではありません。

過去の名車を現代で成立させるための再設計費用、少量生産という前提、そしてボンドカーとしての文化的価値まで含めて初めて、価格の意味が見えてきます。

BMWのMモデルのように、合理性と数値で納得できるクルマとは明らかにジャンルが異なります。

買えるかどうかではなく、この価値観に共感できるかどうかが問われる存在です。

そう考えると、今回のレストモッド・エスプリの価格は、刺さる人にだけ向けて正直につけられた数字だと私は感じました。

だからこそ、この価格設定自体がエスプリらしい結論なのだと思います。

ボンドカーであるロータス・エスプリがレストモッドされる007 私を愛したスパイ ロータス・エスプリ – カーチェイスシーン

Reference:autocar.co.uk

よくある質問(FAQ)

Q1. レストモッドとは何ですか?レストアや改造と何が違いますか?

レストモッドは、旧車の雰囲気やデザインを残しつつ、走行性能・安全性・信頼性を現代水準に引き上げる手法です。レストアのように当時の状態へ戻すのではなく、現代で「使える」状態に再設計する点が特徴です。

Q2. レストモッド版ロータス・エスプリの価格はいくらですか?

海外報道ベースでは約43万ポンド前後とされ、日本円換算で8000万円を超える水準が目安になります。為替や仕様、オプションによって変動する可能性があります。

Q3. なぜレストモッド版エスプリはここまで高額になるのですか?

少量生産で量産効果が働きにくく、車体の個体差に合わせた調整や、電装・足回り・制御系の現代化など「新車開発に近い工程」が必要になるためです。専用部品の設計・製作・テスト費用が一台あたりに重く乗ります。

Q4. なぜロータス・エスプリは「ボンドカー」と呼ばれるのですか?

007映画『私を愛したスパイ』での登場が決定的です。エスプリは劇中で強烈な印象を残し、「007を象徴するクルマ」として記憶され、ボンドカーの代表格として定着しました。

Q5. BMW好きでも、このエスプリ・レストモッドに惹かれる理由はありますか?

あります。BMWのMモデルが合理性と性能で納得しやすいのに対し、エスプリは物語性や象徴性で心を動かすタイプです。性能対価格ではなく、記憶や価値観に共感できるかで魅力が決まります。

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