BMW Z4 G29が2026年5月に生産終了するというニュースを聞いたときから、Z4 G29の購入を考えています 。もともとBMWとオープンカーが大好きだった私は、「これが最後のZ4になるかもしれない」と感じた瞬間から、本気で購入を検討し始めたのです。
ただ、約1,000万円に迫る車両価格を前に、現実的な支払い方法が気になりました。そこで注目したのが、BMWが提供する定額制の新しいカーリースプラン「BMW ALL IN.」です。
本記事では、このサブスク型サービスの詳細と、Z4 M40iを実際に見積もった結果をご紹介します。
- Z4の新しい乗り方:BMW ALL IN.で維持費込みの定額利用が可能に。
- 5年総額を徹底比較:ローン・残クレ・ALL IN.の総費用を比較解説。
- 所有せずに楽しむ時代:Z4は“資産”ではなく“体験”として乗る選択肢へ。
BMW ALL IN.とは?
BMWの新しい定額リース「ALL IN.」とは
「BMW ALL IN.」は、BMWが公式に提供する月額定額制のカーリースプランです。新車のBMWに、まとまった初期費用をかけず、毎月決まった金額で乗ることができる仕組みとなっています。これは単なるリースではなく、保険や税金、整備などもすべて含まれている“オールインワン”のサービスです。
月額料金に含まれるもの
「BMW ALL IN.」の最大の特徴は、維持費のほぼすべてが月額料金に含まれている点です。具体的には、以下のような費用が全てコミコミです。
- 車両代金(新車)
- 自動車税・重量税
- 法定点検・整備費用
- 任意保険(対人・対物無制限、車両保険含む)
つまり、車を購入した後にかかるはずの維持コストをほぼすべて含めて、1本化された月額料金で支払うスタイルです。突発的な出費がなくなる安心感が、多くのユーザーに支持されている理由のひとつです。
契約期間と対象モデル
契約期間は基本的に3年間で、契約終了後は返却する形となります。月間走行距離制限は1,000km〜1,500kmまで選択可能で、契約時に選んだ走行距離に応じて月額料金が変動します。対象モデルは1シリーズからX7まで幅広く、今回取り上げるZ4 M40iも対応モデルのひとつです。
支払いの手間を減らし、ライフスタイルに自由を
ALL IN.は、車の維持にかかる手間や時間を最小限にしながら、BMWというプレミアムブランドのカーライフを楽しめる仕組みです。特に、高級車ほど維持費が読みにくい傾向があるため、このように費用をフラットにできるサービスは、忙しいビジネスパーソンやファミリー層にもマッチします。
購入方法の違いと特徴(ALL IN.・通常ローン・バリューローン)
購入方法は3種類、それぞれに特徴あり
BMWを新車で分割払いで購入する場合、主に「ALL IN.(サブスク)」「通常ローン」「バリューローン」の3つの方法があります。それぞれ支払い方法や所有権、月額負担が異なり、ライフスタイルや価値観によって向き不向きが分かれます。
① BMW ALL IN.:支払いが定額、保険も込み
ALL IN.は、BMWが提供する定額型のカーリースです。毎月の支払い額には任意保険、税金、メンテナンス費用などが含まれており、突発的な出費を避けたい人に向いています。契約満了後は基本的に返却となり、所有権はBMW側にあります。支払額は所有するより若干高めになる場合がありますが、保険などを個別に手配する必要がない点が大きなメリットです。
② 通常ローン:月額は高めだが所有できる
通常ローンは、ディーラーまたは銀行で借入を行い、車両代金を分割で支払う方法です。毎月の返済額はやや高めですが、ローン完済後には車両が完全に自分のものになります。任意保険やメンテナンス費は別途自己負担となるため、維持費の計画が重要です。長く同じ車に乗り続けたい方や、最終的に下取りや売却を見据えている方に適しています。
③ バリューローン:残価設定型で月額を抑えられる
BMW独自のファイナンス商品である「バリューローン」は、残価設定型ローンです。3年後の下取り価格をあらかじめ差し引いた金額を分割払いする仕組みのため、月額の負担を軽く抑えつつ新車に乗れるのが特徴です。満了時は「返却・乗り換え・買取り」から選択可能で、柔軟なプランニングができます。ただし、返却時の走行距離制限や内外装の状態によっては別途費用が発生することもあります。
どの方法が自分に合っている?
ALL IN.は費用を平準化したい人や、手間を最小限にしたい人におすすめです。通常ローンは、所有することに価値を感じる人や、長期間同じ車に乗りたい方に向いています。バリューローンは、月々の出費を抑えたいが、新車に乗り続けたい人に好相性です。自分のライフプランや価値観にあわせて、最適な方法を選ぶことが重要です。
Z4 M40iでALL IN.を見積もってみた
Z4 M40iの車両価格と契約条件
2025年6月現在、BMW Z4 M40i(G29型)のメーカー希望小売価格は9,640,000円(税込)です。
今回の試算では、BMW ALL IN.の5年(60ヶ月)リース契約を前提に、以下の条件で見積もりを行います。
項目 | 内容 |
---|---|
契約期間 | 5年(60ヶ月) |
使用目的 | 個人契約(日常・レジャー) |
年間走行距離 | 6,000kmまで(BMW公式条件に準拠) |
前払リース料(頭金) | 2,000,000円 |
ボーナス加算 | なし(毎月均等支払い) |
任意保険 | 40代男性/20等級/ゴールド免許/フル補償付き(年額18万円想定) |
5年間の月額費用シミュレーション
費目 | 内容・根拠 | 月額 |
---|---|---|
車両使用料(リース) | 車両価格9,640,000円 − 残価28%(2,699,200円) − 前払2,000,000円 = 4,940,800円 実質年率3.0%で金利込み支払い総額約5,550,000円(=月約92,500円) |
約92,500円 |
任意保険料 | 年額180,000円 → 月額換算 | 約15,000円 |
税金・登録諸費用 | 環境性能割・重量税・登録費など | 約7,000円 |
メンテナンス費用 | オイル、点検、消耗品の交換 | 約8,000円 |
管理・事務手数料 | リース管理・契約関連費用 | 約7,000円 |
合計月額(税・保険・整備込) | 約129,500円 |
総支払額と金利負担
上記条件での5年間の支払総額は以下の通りです:
- 前払リース料:2,000,000円
- 月額支払合計:約129,500円 × 60ヶ月 = 7,770,000円
- 総支払額:合計 約9,770,000円
この中には車両リース金利(年率3.0%)による利息が約370,000円程度含まれています。
また、任意保険や維持管理費も含まれており、突発的な支出を抑えられる点がBMW ALL IN.の強みです。
※本試算はBMW公式掲載モデルの支払構造をベースに、Z4 M40iの実車価格と市場金利を加味して計算した参考値です。正確な金額はBMW正規ディーラーでのシミュレーションをご確認ください。
Z4 M40iの3パターン支払い比較(ALL IN.・ローン・バリューローン)
BMW Z4 M40iのような高価格帯モデルを購入・利用するにあたっては、「BMW ALL IN.(サブスク型)」「通常ローン(残価なし)」「バリューローン(残価設定型)」の3つの代表的な選択肢があります。
ここでは、それぞれの実質的な総支払額や月額負担、所有者の立場、リセールリスクなどを比較してみましょう。
Z4 M40iの3方式比較表(2025年6月時点)
項目 | BMW ALL IN. | 通常ローン | バリューローン |
---|---|---|---|
契約期間 | 5年(60回) | 5年(60回) | 5年(60回) |
金利(年率) | 約3.0%(リース料率) | 約2.99%(実質年率) | 約2.99%(残価設定) |
頭金 | 2,000,000円 | 2,000,000円 | 2,000,000円 |
残価 | 2,699,200円(リース契約で返却前提) | なし(完済後は所有) | 2,699,200円(最終回一括・返却・再ローン) |
月額目安 | 約129,500円(保険・整備込み) | 約143,000円(保険等別) | 約103,000円(保険等別・残価支払い分除く) |
実質総支払額 | 約9,770,000円(オールイン) | 約10,370,000円(車両+利息+保険他) | 約8,800,000円(残価含まず) |
保険・整備 | すべて月額に含む | ユーザー手配・別途 | ユーザー手配・別途 |
所有権 | リース会社 | ユーザー | 最終回完済でユーザー |
リセールリスク | なし(返却前提) | あり(買取査定次第) | あり(残価割れの可能性) |
それぞれのメリット・デメリット
- BMW ALL IN.:維持費・保険・税金をすべて定額で含み、安心・手間いらず。所有しない代わりにリセールや車検コストに悩まされません。
- 通常ローン:最もわかりやすく、完済後は完全に自分のものになりますが、維持費の変動リスクや資産価値の下落も背負います。
- バリューローン:月額を抑えられる分、最終回の支払いと残価の変動に注意が必要です。使い方が限定的な人向きです。
このように、利用スタイルや重視したい要素(コスト・所有感・安心感)によって最適な支払い方法は異なります。
Z4のような趣味性の強いモデルでは、保険やメンテナンス込みで固定化できるBMW ALL IN.の安心感は大きな魅力と言えるでしょう。
結局どの方法がお得なのか?
一番お得な購入方法は現金一括払いです。金利が不要ですから。上記のローン、リースの場合の金利は30万円から40万円になります。
通常ローンが分割の場合は月々の支払いが高くなりますが、完済時に車両を所有することが可能になります。
バリューローン、BMW ALL IN.の場合は、残価を据え置いた部分のみ支払うので支払いが完了しても車両を所有できない点が通常ローンとの違いです。
バリューローンとBMW ALL IN.との月々の支払額の差は、任意保険、税金などが含まれている、含まれていないの差と考えれば分かりやすいと思います。
完済後に自己所有したいのであればバリューローン、5年おきに新車に乗り換える前提ならBMW ALL IN.が良いと思います。
お得というよりBMWとの付き合い方でお得度が違うという考え方ですね。
Z4×BMW ALL IN.の評価と総合判断
BMW Z4 M40iという走りの楽しさを極めたロードスターを「BMW ALL IN.」で乗ることには、多くのメリットといくつかの注意点があります。
まず、最大の利点は維持費・保険・整備費用をすべて月額に含めて固定化できる安心感です。車の所有には多くの不確定要素がつきものですが、BMW ALL IN.ならその多くをリース会社が肩代わりしてくれます。
さらに、任意保険も月額に組み込まれているため、面倒な見積もりや更新の手間も不要です。
Z4は趣味性の高いクルマであり、使用頻度も限られやすい一方で、車検や保険、点検の費用は定期的に発生します。
これらを5年間フルサポートで管理された状態で安心して所有(利用)できるのは、精神的にも非常に快適です。
一方で、BMW ALL IN.はリース契約であるため、基本的に車両は自己所有ではなく、契約終了時に返却する前提です。長期的に資産として所有したい方や、走行距離や改造に自由度を求める方には、通常ローンやバリューローンのほうが適しているかもしれません。
BMW ALL IN.が向いている人とは?
- 突発的な出費や維持コストの変動を避けたい方
- 任意保険や整備の手配に不安や手間を感じる方
- Z4を5年間楽しみ、あとは乗り換えたいと考えている方
- 趣味車として「所有」よりも「利用」に価値を感じる方
Z4のような感情に訴えかけるモデルは、購入そのものが「夢」や「ご褒美」としての側面もあります。
BMW ALL IN.は、そうした心理的満足度と、現実的な支出管理をバランスよく両立させる新しいBMWの乗り方といえるでしょう。
まとめ:私がZ4 G29を購入すのなら
私がもし、新車Z4 M40i G29を新車で購入するのであれば、バリューローン一択になります。
確かに、BMW ALL IN.は支払いを均一化することができますがリースなので基本的には車両を返却することになります。
しかし、今回は私はZ4 G29を長期所有を考えているので最終的には自己所有したいと考えています。
自己所有+支払額を抑えたい、ということであればバリューローンが私のライフプランにはマッチすると考えます。
BMW ALL IN.の場合は、3年、5年で新車に乗り換えることが前提、または車両を自己所有することを考えていない場合にメリットがある購入方法だと言えるでしょう。
Reference:bmw.co.jp
よくある質問(FAQ)
Q1.BMW ALL IN.とは何ですか?
車両本体に加え、保険・税金・整備などを含んだ定額リースプランです。
Q2.Z4 M40iはリース終了後に買い取れますか?
BMW ALL IN.は基本的に返却前提のクローズドエンド契約です。買取はできません。
Q3.月額に車検費用は含まれますか?
点検や整備費は含まれますが、車検の検査手数料など一部は別途必要な場合があります。
Q4.通常ローンより本当にお得ですか?
維持費や保険を含めた総額では、大きく変わらない場合もあります。利便性が最大のメリットです。
Q5.走行距離に制限はありますか?
年間6,000kmなどの上限が設定されており、超過時は追加費用が発生します。
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