BMW 5シリーズ G60&M5 G90 LCI:フロントデザインが違う意外な理由

BMW M5 G90 LCIのテスト車両フロントグリルの写真を加工処理。
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GOCCHI
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中小企業経営者兼ブロガー。BMWとオープンカーが大好きで、多くの車を所有してきました。経営やマーケティングにも精通しており、ブログでは中古車の売買方法や新車情報、愛車に関する話題を発信しています。また、パソコンやガジェット系も大好物。

BMWの中核モデルである5シリーズ(G60)と、その高性能バージョンであるM5(G90)のLCI(マイナーチェンジ)が、自動車業界やファンの間で大きな注目を集めています。今回のLCIでは、両モデルともにBMWの次世代デザイン哲学「Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)」のエッセンスを取り入れ、フロントマスクの刷新が行われました。

しかし注目すべきは、単なる世代共通の刷新ではなく、G60とG90で明確に異なるフロントデザインが採用されている点です。その違いは機能性の違いだけではなく、今後の展開に直結する「意外な理由」が背後に存在しています。

本記事では、そのデザインの差異に着目し、BMWが描く未来戦略を読み解いていきます。

  1. CSモデル前提の設計:将来のM5 CSを見据えた空力重視の専用設計。
  2. iDrive Xと新UI搭載:iDrive XとパノラミックUIで操作性が革新。
  3. G60とG90で異なる顔:ターゲット別に明確化されたフロントデザイン。

LCIによって5シリーズとM5に何が起きたのか

BMWの新戦略:5シリーズ G60 LCIから始まる“ノイエ・クラッセ化”の真意とは
BMW 5シリーズG60のLCIでは、次世代EV戦略「ノイエ・クラッセ」のデザインやUIが先行導入され、今後のX3や3シリーズなどにも波及が進む見通しです。本記事では、BMWの最新戦略と全モデル共通化に向けた動きを解説します。

共通する進化:「Neue Klasse」デザインの採用

2027年に導入されるBMW 5シリーズ(G60)およびM5(G90)のLCIでは、従来のフェイスデザインから大きな転換が行われます。

両モデルは、BMWの次世代ビジョンである「Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)」にインスパイアされたデザインを採用しています。

これにより、従来の丸みを帯びたフロントフェイスから、よりシャープで直線的なデザインへと変化し、視覚的なモダンさと洗練さが際立つようになりました。

刷新されたフロントフェイス:ライトとグリルの変化

BMW M5 G90 LCIのテスト車両のサーキットがサーキットを走行。

G60とG90ともにフロントマスクにおける最大の変更点は、ヘッドライトとキドニーグリルの形状です。新型ではより薄型化されたLEDヘッドライトが採用され、視覚的な精悍さが増しています。

また、BMWの象徴ともいえるキドニーグリルも縦幅が抑えられ、横に広がるシームレスな印象を与えるスタイルに変わりました。このグリル形状の変化は、空力性能にも貢献する設計です。

バンパーとホイールのディテールも進化

LCIにおける外観上の変更は、ライトやグリルにとどまりません。フロントバンパーの造形も見直され、より立体的で空気の流れを意識したデザインとなっています。

さらにホイールデザインも新たに刷新され、スポーティかつエレガントな雰囲気を演出。G60とG90、それぞれに個性があるものの、共通して「次世代BMW」を象徴するデザインへと生まれ変わっています。

なぜフロントフェイスが違うのか?“CSモデル前提設計”という新戦略

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従来のMモデルとの差別化とは異なるアプローチ

BMWのMモデルは、これまでも標準モデルとの差別化を目的に、専用のフロントバンパーやエアインテーク、ワイドなフェンダーを採用してきました。

G60(5シリーズ)とG90(M5)のLCIにおいても、当然ながらフロントフェイスに違いがあることは想定の範囲内といえるでしょう。

CSモデル導入を前提とした設計思想

しかし今回注目すべきは、M5 G90が将来的なCS(コンペティション・スポーツ)モデルの追加を見越したデザイン処理がなされている点です。

通常、CSモデルは後から派生モデルとして設計が行われますが、G90のLCIにおいては冷却性能や空力性能を重視した開口部の設計や、前方の吸気流路などにその兆候が見られます。これはM3やM4のCSモデルには見られなかった手法であり、より計画的に性能向上を視野に入れた構造となっているのです。

「LCI=最終形ではない」ことの表れ

LCIは通常、見た目と装備の小規模な刷新にとどまるケースが多いですが、G90の場合は“進化の中間地点”として位置づけられている点が異例です。

BMWは今後のハイパフォーマンス化に備え、デザイン段階からあらかじめ性能強化を許容できる構造を作り込んでいます。このような「先を見据えたマイナーチェンジ」は、CSモデルの存在が事前に織り込まれていることの裏付けとも言えるでしょう。

デザイン=性能+戦略の融合

G90のフロントフェイスは、単なるデザイン変更ではなく、ブランド戦略とエンジニアリングの融合です。デザインの裏にある意図を理解することが、今回のLCIを正しく読み解く鍵となります。

顧客層と役割の違いがデザインに反映されている

G60は“プロフェッショナル層”に向けたスマートな佇まい

5シリーズ(G60)は、企業ユーザーや富裕層のビジネスパーソンを主なターゲットとして設計されています。そのため、外観はあくまでも上品で洗練された印象を保ちつつ、威圧感を抑えたスタイリングが採用されています。

Neue Klasseデザインの要素は反映されているものの、ラグジュアリーさと知的さのバランスを重視したフロントフェイスに仕上がっています。

G90は“走り”を重視するエンスージアスト層に向けた主張型デザイン

一方、M5(G90)は明確に走行性能を求めるユーザー層に向けた設計です。ハイパフォーマンス車としてのアイデンティティを打ち出すため、大きなエアインテークやシャープなライン、低重心を強調する造形が採用されています。

見た目の迫力と機能性が一致しており、単なるデザインではなく“走りの意志”が込められたスタイルになっています。

デザインによるブランドポジショニングの明確化

BMWは、G60とG90で明確に異なるデザイン戦略をとることで、両モデルの顧客層と車両ポジションを視覚的に明示しています。

「同じ5シリーズに見えても、用途も性格もまったく異なる車である」

ということを、デザインによって一目で理解させる仕組みが意図されているのです。

この差別化こそが、BMWブランドが多様なユーザー層を惹きつけ続ける理由のひとつです。

内装とインフォテインメントの共通進化(iDrive Xとパノラミックディスプレイ)

BMWのパノラマiDriveとは?

最新OS「iDrive X」とパノラミック・ビジョンの搭載

G60とG90のLCIモデルに共通して導入されるのが、BMWの最新インフォテインメント・システム「iDrive X」と「Panoramic Vision(パノラミック・ビジョン)」です。

これまでセンターコンソールに搭載されていたロータリーコントローラーは完全に廃止され、直感的なタッチ操作と音声入力を軸とする新しいUIへと刷新されました。

視認性と情報配置を両立するパノラミックUI

パノラミック・ビジョンは、ウィンドシールドの根元に投影されるダッシュボード幅いっぱいのインフォテインメント表示で、従来のメーターやヘッドアップディスプレイの機能を統合しています。

左側に固定表示される3つの基本情報タイルと、右側にカスタマイズ可能な6つのタイルにより、運転中の視線移動を最小限に抑える設計です。

フロントパッセンジャーディスプレイの採用差

注目すべきは、フロントパッセンジャーディスプレイの有無に関して両モデルで装備構成が異なる可能性がある点です。G60ではオプション装備として提供される一方、G90では標準化されるか、パッケージ構成が異なると見られています。これにより、ユーザー体験に微妙な違いが生まれると予測されます。

テクノロジーで差をつけるBMWの意図

内装の進化は単なるガジェットの追加ではなく、車両全体のUX(ユーザーエクスペリエンス)に直結しています。iDrive Xとパノラミック・ディスプレイは、BMWが“運転支援と人間中心設計”を追求している証といえるでしょう。

M5 CSモデル登場の可能性とフェイスデザインの関係

2026年発売予定 BMW M5 CS G90 予想CG

BMW関係者が示唆したCSモデルの計画

信頼性の高いBMW内部情報筋によると、M5 G90のラインアップには将来的に「CS(コンペティション・スポーツ)」モデルが追加される可能性が高いと報じられています。

導入時期は2028年以降とされており、LCI段階ではまだ発表されていませんが、すでにその準備は進んでいると見られています。

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LCIにCSを想定した設計が反映された異例のケース

今回のG90 LCIでは、CSモデルの登場を前提に空力性能や熱マネジメントを強化したフロントデザインが初期から導入されています。これはM3やM4のように、LCI後に追加設計されるのではなく、あらかじめ「進化の余地」を盛り込んだ異例のケースです。

他のMモデルにも波及する可能性

この「CS前提LCI」というアプローチは、今後のM3、M4、さらにはXモデルなど他のMシリーズにも採用される可能性があります。BMW M部門は、製品ライフサイクルの初期段階から高性能モデルの投入を戦略に組み込むフェーズに入っているのです。

まとめ:フロントデザインの違いが示すBMWの次世代戦略

BMW M5 G90 LCIのテスト車両がサーキットを走行しカーブに進入しようとしている。

5シリーズ(G60)とM5(G90)のフロントデザインの違いは、単なる車種の区別にとどまりません。従来であれば「Mモデルだから違う」という当然の前提で語られていたデザインの差異が、今回のLCIでは“次の一手”を見据えた戦略的布石として機能しています。

特にM5におけるCSモデル前提の設計は、LCIというマイナーチェンジの枠を超えた進化と言えるでしょう。BMWはLCIの段階から中長期の製品戦略をデザインに織り込み始めています。

今後ほとんどのシリーズでICE版とEV版のモデルが発売されると思われ、基本的にはそれらは同じデザインになります。

しかし、その後の発展(主にMモデルが対象になる)に関した両車のデザインの違いが発生することになり、今後のBMWのデザインの方向性を考えることができるのは、BMWファンには新たな楽しみが生まれるのかもしれません。

よって、今後注目すべきは、「なぜ違うのか」ではなく、「なぜここまで違うのか」。その問いが、BMWデザイン哲学と商品企画の本質を読み解くカギになるはずです。

Reference:carscoops.com

よくある質問(FAQ)

Q1. BMW 5シリーズ G60とM5 G90のフロントデザインはなぜ異なるのですか?

基本的には、両モデルの役割とターゲット層が異なるためです。特にM5 G90は将来的なCSモデルの追加を見越して、空力性能や冷却性能を優先したフロントデザインが採用されています。

Q2. M5 CSモデルは本当に登場するのでしょうか?

BMW内部関係者によると、M5 CSは2028年以降に登場する可能性が高いとされています。F90 CSの成功を受け、より高性能なバージョンが計画されていると考えられます。

Q3. Neue Klasseデザインとは何ですか?

Neue Klasseは、BMWが提案する次世代デザイン言語で、シャープなフロントマスクや水平基調のグリル、薄型ヘッドライトなどが特徴です。G60およびG90のLCIでもこの要素が取り入れられています。

Q4. iDrive Xとパノラミック・ビジョンの違いは何ですか?

iDrive XはBMWの最新インフォテインメントOSで、直感的な操作性を提供します。一方、パノラミック・ビジョンはフロントガラス下部に情報を投影する新しいUIで、視認性と安全性を高めています。

Q5. G60とG90では内装の装備に違いがありますか?

基本的な構成は共通していますが、G90ではよりスポーティな演出や装備が追加されることが多く、オプション構成や標準装備の内容に差があります。特にパッセンジャーディスプレイなどに違いが見られる場合があります。

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