BMWのiDriveシステムは、車の操作を簡単にするために進化を続けています。この記事では、iDrive7、iDrive8、iDrive8.5、iDrive9の各バージョンの違いをわかりやすく説明します。それぞれの特徴を理解することで、自分の車や購入予定の車がどのバージョンか簡単に見分けることができるようになります。
【この記事のポイント】
iDriveのバージョンはスクリーンの形状で見分ける
iDrive7は2つの独立したスクリーン、iDrive8以降は一体型の曲面ディスプレイ操作方法の違い
iDrive7は物理ボタンと回転式コントローラーを使用し、iDrive8はコントローラー有り。iDrive9ではコントローラーが無しヘッドアップディスプレイ
iDrive8以降ではヘッドアップディスプレイが装備されている
BMW iDrive7の特徴
iDrive7は2018年に登場し、G05 X5とともにデビューしました。
このバージョンの特徴は、2つの独立した専用スクリーンが搭載されていることです。
運転席と助手席側にそれぞれ異なる情報を表示するこのスクリーン配置は、iDrive7の大きな特徴です。
また、操作方法には物理ボタンと回転式のiDriveコントローラーが使用され、直感的な操作が可能です。
さらに、iDrive7ではワイヤレスApple CarPlayとAndroid Autoに対応しており、スマートフォンとの接続が便利でスムーズになっています。
これにより、運転中の情報管理やエンターテインメントの利用が一層快適になりました。
BMW iDrive8の特徴
iDrive8はBMW iX i20とBMW i4 G26から導入され、その後ほぼすべてのモデルに展開されました。
このバージョンの最大の特徴は、縦長のメニューレイアウトです。
iDrive7の横長レイアウトに対し、iDrive8では縦長のディスプレイが採用されており、より直感的な操作が可能です。
また、気候コントロールがスクリーンに統合され、従来の物理ボタンが大幅に減少しました。
これにより、車内の操作が一体化され、すっきりとしたデザインになります。
さらに、iDrive8ではヘッドアップディスプレイが装備されている場合、クリアでわかりやすい表示が特徴です。
このディスプレイは、運転中の重要な情報を視界内に表示するため、安全性と利便性を向上させています。
BMW iDrive8.5の特徴
iDrive8.5は、iDrive8の改良版として登場しました。
主な改良点として、スクリーンがより広めにデザインされており、より快適な視認性を提供します。
また、iDrive8.5ではソフトウェアの最適化が施され、操作のスムーズさやシステムのレスポンスが向上しています。
iDrive8.5は引き続きLinuxベースで運用されていますが、ソフトウェアのバージョンがアップデートされており、より洗練された機能が搭載されています。
さらに、iDriveコントローラーが搭載されており、物理的な操作が可能です。
これにより、タッチスクリーンだけでなく、直感的な操作が可能で、運転中の使い勝手が向上しています。
BMW iDrive9の特徴
iDrive9は、iDrive8.5のさらに進化版として登場しました。
このバージョンの最大の特徴は、Android OSベースのアーキテクチャに変更されたことです。
これにより、システムのパフォーマンスと互換性が向上しています。
スクリーンのデザインも進化しており、物理的には小さくなりながらも、より広い表示領域を提供します。
これにより、視認性が改善され、操作が一層快適になります。
iDrive9では、iDriveコントローラーが搭載されていない、タッチスクリーン操作がメインとなっています。
さらに、新たに搭載されたQuickSelect機能により、メニューや設定へのアクセスがさらにスムーズになり、運転中の操作が一層簡単に行えるようになっています。
BMW iDrive7、iDrive8、iDrive8.5、iDrive9の見分け方
BMWのiDriveシステムには、それぞれ異なる特徴があります。
まず、スクリーンの形状で見分ける方法があります。
iDrive7は2つの独立したスクリーンを搭載しており、これに対してiDrive8以降は一体型の曲面ディスプレイが採用されています。
次に、操作方法も大きな違いです。
iDrive7は物理ボタンと回転式のiDriveコントローラーを使用しますが、iDrive8以降はエアコンコントロールがスクリーンに統合され、物理ボタンが少なくなっています。
iDrive9では、iDriveコントローラーがない、タッチスクリーン操作がメインです。
また、ソフトウェアのバージョンにも違いがあります。
iDrive8.5はLinuxベースで運用されているのに対し、iDrive9はAndroid OSを使用しています。
最後に、ヘッドアップディスプレイについても、iDrive8以降では装備されている場合が多く、運転中の情報表示が明確です。
これらのポイントを確認することで、各バージョンのiDriveを簡単に見分けることができます。
iDrive8とiDrive8.5は混在している
例えば、最近発売になったBMW 5シリーズ G60には、生産日によってiDrive8とiDrive8.5が混在していると言われています。
新車で購入したとしても生産日が早い車が納車された場合は、iDriveは旧型の8が搭載されている可能性があります。
他にもiDrive8が搭載されているモデルでは、同じ様な現象が起こっていると思われますので、購入時には仕様の確認が必要です。
今後BMWのiDriveはOSがアンドロイドベースになっていくことから、アップデートなどもiDrive8よりもiDrive8.5の方が頻繁に行われる可能性が高いです。
iDrive8とiDrive8.5では見た目の違いがあまりないので見分けるのが難しいですが、今後はiDrive8.5でしか使用できない機能なども追加されることが予想されるので、iDrive8とiDrive8.5が選べるのであればiDrive8.5を選ぶ方が幸せになると思います。
Reference:bmwblog.com