BMWの最新モデル、5シリーズツーリング G61において、以前のモデルから大きな変更が加えられました。特に注目すべき変更の1つは、リアガラスハッチの個別開閉機能が廃止されたことです。この変更には一体どのような背景があり、なぜこのような決定が下されたのでしょうか?
BMW 5シリーズツーリング G61 リアガラスハッチの個別開閉機能の廃止
BMWの5シリーズツーリングは、長い間、便利な機能としてリアガラスの個別開閉機能を提供してきました。
これは、買い物や荷物の積み下ろしの際に便利でしたが、新しいBMW 5シリーズツーリング G61モデルではこの機能が削除されました。
なぜBMWがこの機能を廃止したのでしょうか?
以下は、BMWの製品&テクノロジーコミュニケーションマネージャーであるアレクサンダー・シュムック氏のコメントです。
“リアウィンドウを個別に開けない理由は、車両の後部のスポーティーで空力的なデザインと、傾斜したルーフラインに関係しています。
テールゲート内のリアウィンドウを個別に開けるためのメカニズムを含めることは、トランクエリアの内部容積を犠牲にすることになるでしょう。”
BMW 5シリーズツーリング G61 ユーザーエクスペリエンスへの影響
この変更がユーザーエクスペリエンスにどのような影響を与えるのでしょうか?
従来のモデルでは便利だった機能の喪失は、所有者にとってどのような意味を持つのでしょうか?
また、この変更が顧客の購買意欲やブランドへの忠誠心に影響を与える可能性はあるのでしょうか?
特に5シリーズはボディが大型のためツーリングボデイのリアゲートの開閉には大きな空間が必要になります。
また、ツーリングボデイのリアゲートを開けるほどの大きな荷物を積み下ろすことは、多くの5シリーズツーリングオーナーにとっては数少ない機会であり、多くはリアガラスのハッチを開閉することのメリットが大きく便利な機能として人気がありました。
ボディデザインや積載量とリアガラスハッチの開閉機能。
このどちらがユーザーにとって利便性が高いものなのか?
今後のBMW 5シリーズツーリング G61ユーザーの意見を聞いてみたいと考えます。
BMWのリアガラスが開く車両
BMWは過去に、一部のモデルでリアガラスが個別に開ける機能を提供してきました。
例えば、古いモデルであるE46やE91、そしてF31世代の3シリーズ、5シリーズツーリングなどがその代表です。
これらのモデルでは、リアガラスを独立して開けることができ、小さな荷物を簡単に積み下ろしたり、アクセスしたりすることができました。
また、現在でも一部のモデルにおいてこの機能が提供されています。
たとえば、3シリーズツーリングなどの一部のモデルでは、リアガラスハッチの個別開閉機能が引き続き提供されています。
BMWは、特定のユーザー層にとってこの機能が便利であることを認識しており、それを維持しています。
これらのモデルは、便利さや実用性を重視するユーザーにとって魅力的な選択肢となっています。
リアガラスハッチの個別開閉機能は、日常の使い勝手を向上させ、ユーザーにとってより便利な車両になる要素の1つです。
BMWの今後の戦略
最後に、BMWがこの決定を下した背景にはどのような戦略的な考えがあるのでしょうか?
競合他社との差別化やコスト削減、そして将来のモデルにおける開発方針など。
これらの要素がBMWの今後の方向性にどのような影響を与えるのか?
今回のBMW 5シリーズツーリング G61のリアガラスハッチの開閉機能が削除された一番の理由は、i5ツーリングを発売することになったことだと考えられます。
BMW i5ツーリング G61は純粋なEV(電気自動車)です。
EVの最大の弱点はバッテリーを搭載することによる車両重量の大幅な増加です。
よって、BMWはできるだけ軽量なボディをツーリングにおいても開発することが必要になったため、複雑な機能を持つリアガラスハッチの開閉機能を削除することでボディの軽量化を行ったためと考えられます。
また、EVにとって重要な燃費(電費)には空抵抗が大きく作用することになりますので、この点においてもリアゲート付近の空力的なデザインを取り入れることを優先したのもリアガラスハッチの開閉機能削除の原因と考えられます。
今後のBMWのツーリングボディでは、i5ツーリング同様にリアガラスハッチの開閉機能が削除される可能性が高いと思われます。
この方針がBMWユーザーのメリットになるのか?
それとBMWにとってのメリットなのか?
今後ハッキリすることになると思われます。
Reference:motor1.com