トヨタ オリジン JCG17

自宅の近所にある喫茶店の駐車場にレクサスとアウディに挟まれて止まっている車は、1,000台限定生産のトヨタ オリジンです。日独の高級車と並んでも引けを取らない存在感です。

1,000台限定の小さなセンチュリー

2000年にトヨタ自動車の累計生産1億台を記念して発売された車がこのオリジンです。当時トヨタで販売されていた小さな高級車「プログレ」をベースに作られた俗に言う「パイクカー」です。

トヨタ・プログレは私の父も乗っていましたのでよく知っていますが、5ナンバーサイズのボディに3L6気筒エンジンを搭載し、内装も総本皮仕様のまさに小さな高級車として作られました。

そのプログレをベースにデザインは一新され、内装は基本はプログレベースですが、革の仕様やウッドパネルの仕様などは変更され、より高級感を増した車です。

当時の価格で約700万円。当時はセルシオが600万円台で販売されていましたので、センチュリーを除き、トヨタでも最も高級な車でした。もちろん、1,000台はすぐに完売したそうで、非常に人気が高かったのがわかります。

光岡自動車とはちょっと違うレトロなデザイン

オリジンのデザインは、初代トヨペットという車のデザインをベースにされて作られています。ちなみに、左右のドアは観音開きです。

初代トヨペットが販売された時代はアメリカやヨーロッパの輸入車しか車が走っていなかったような時代。よって、初代トヨペットのデザインも当時のアメリカ、ヨーロッパの車に影響を受けていると思います。

初代トヨペットのデザイン、オリジンのデザインを見るとアメリカの車のデザインに影響されているような気がします。

光岡自動車もレトロちっくなデザインの車を生産していますが、こちらはあまりどこの国ということではなく、日本の味も感じさせるデザインなので、光岡自動車の場合はとりオリジナリティを感じるデザインかと。

オリジンのデザインは、そういう意味では、ローバーミニとBMW ミニや初代FIAT500と今のFIAT500の関係に近いですからね。オリジナルがあるのと無いのとでは、やはりデザインが変わってきますね。

中古車市場ではほぼ流通していない

カーセンサー で調べた結果、この記事を書いている段階で約20台ほど販売されています。価格は100万円台から400万円台と幅が広いですが、概ね250万円から300万円程度が標準的な価格だと思います。

やはり、限定車ということと、作りがしっかりしていること、似たようなデザインの車が少ないので10年前以上昔の車としては異常に高い相場と言えなくはないでしょう。

また、オリジンのオーナーの思いれも強いと思いますので、長く手元に置いておきたいという心理もあり、乗り換えるオーナーも少なくはないと思います。

しかし、今では貴重な存在であるトヨタ製直列6気筒車、駆動方式もFR、手頃なボディサイズ等など、新車ではなかなか買えない仕様の車ですから、整備をしっかりして長期保有を前提に購入するのであれば、決して悪いかものではないと思います。

走行距離が年式にしては少ない個体も多いようですから、屋根付き駐車場などで保管されていた状態の良いものを選ぶとリセールバリューもある程度期待できる車だと思います。

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