5代目 プレリュード 5代目 BB5/6/7/8型

私が毎月通っているクリニックの隣に停まっていたのがホンダ・プレリュード(5代目)です。私の世代はプレリュード=デートカーとして一世を風靡しましたが、この5代目のころにはインテグラとの差別が出来ずに、復活することがありませんでした。

ホンダの黄金期を支えてプレリュード

ホンダがF-1に参戦し、勝ちまくっていた時期にホンダ・プレリュードは爆発的なヒット作としてホンダの黄金期を支えた1台です。私もその次代に3代目プレリュードに乗っていたので、思い出深い1台です。

当時としては画期的だった機械式後輪操舵システム(4WS)で有名になりました。単純にステアリングに連動して後輪が逆相違に動くだけでしたが、バックの際にも逆相違に動くので、車庫入れが下手になったのか?と錯覚したのを覚えています。

そんなホンダ・プレリュードもホンダがF-1から撤退すると共に低迷期になり、4代目ではアメリカを意識しすぎたデザインが日本ではまったく受け入れられず、人気車から一気に不人気車の仲間入りをしてしまいました。

ホンダが意地でも売りたかった5代目プレリュード

4代目が散々な結果に終わったホンダはプレリュードをスポーツ路線に舵を切って販売したのがこの5代目プレリュードです。しかし、当時のホンダには、シビックの上級版としてインテグラが存在し、スポーツ路線はインテグラの市場になっていました。

ホンダ的にはインテグラの兄貴分として5代目プレリュードを投入したんだと思いますが、シビックやインテグラには存在したタイプ-Rという走りのグレードを設定することはなく、タイプ-S、Si-Rという中途半端なグレードを設定したおかげでスポーツ路線とも認識がされませんでした。

それだけ、2代目、3代目のプレリュードの「デートカー」としてイメージが強かったのも販売が思うように伸びなかった原因でしょうか?また、バブル崩壊後の不況の影響でニッサン・シルビア同様に「デートカー」という贅沢なジャンルが衰退し、実用的にミニバンなどに市場がシフトしたのも原因かもしれません。

プレリュードの売りはやはりデザイン

「デートカー」=カッコイイ車ですから、プレリュードの最大の売りはデザインだったハズです。個人的には一時この5代目プレリュードの中古車を物色した経験もあるのですが、当時としてはまだカッコイイデザインの車だったと思います。

また、エンジンもNAながらそれなりに馬力もありましたので、MTで乗るにはちょうどよく、また不人気車故に中古車価格も安くてホンダ党を辞任する私としては中古車なら乗ってもいいかな?と思っていました。

しかし、実際には中古車のタマが少なく、希望する色や装備、価格の面で購入には至りませんでした。そんな思い出もある5代目プレリュードを久しぶりにみた印象は、「古臭いデザイン」という印象です。

当時としてはかなりボンネットが低く設定されているデザインはカッコよかったハズですが、よく見るとフロントとリアのデザインがバラバラで流れるようなラインではありません。

新車が発売されていた時代から約15年が経過していますが、さすがに古臭さは隠しきれず「昔の車」という感じでしょうか?この5代目プレリュードのオーナーさんがどんな方かは分かりませんが、たぶん思い出深い車だと思います。

大切に乗ってもらえればと思いますが、もうデートには使わないんだろうなあ、と思うとちょっとさみしい感じがします。