現在BMWでは車内の各種操作を行う方法としてスイッチ方式からタッチパネル方式に切り替えていますが、これは正しい選択なのでしょうか?

最新のBMWは大型湾曲型ディスプレイ搭載のiDrive8へ移行中

BMW 3シリーズ G20のLCIに合わせてBMW M3 G80もiDrive8.0へ小改良

BMWでは今後発売される車両及び今後LCI(マイナーチェンジ)される車両の多くに最新のiDrive8のシステムを搭載する予定です。

iDriveとは車内で行う操作を出来るだけ安全にかつ簡単に操作する出来るようにするためのシステムです。

主には車内のセンターコンソールに取り付けられているコントローラーを使用することで物理的なスイッチの削減と直感的な操作を可能とするための装備という側面があります。

さらに最新のiDrive8においては今以上に物理的なスイッチを削除し基本的な操作はタッチパネルとコントローラーで操作する方式に進化しています。

しかし実際問題としてエアコンやオーディオの操作を走行中に行う場合に、物理的なスイッチよりもタッチパネル方式の方が使い勝手が良いのか?と言われると個人的には必ずしもそうではないのでは?と考えるのですが実際に多くの人達はどのように考えているのでしょうか?

スウエーデンで行われた物理的なスイッチとタッチパネル方式の操作性比較テストの結果

スウエーデンでは十数年前の車内での各種操作が物理的なスイッチで行われていた車両と最新のタッチパネル方式で行わう車両において走行中における操作性の比較テストが行われています。

テスト方法は各車両に走行中において下記の操作を終了させるための時間を計測するという方法です。

テストで実際に行われた各種操作は以下の通り。

  • シート ヒーターをオン
  • エアコン温度を2度上げる
  • リア ウィンドウ ヒーターをオン
  • ラジオをオンしラジオ局を選択
  • トリップ コンピューターをリセット
  • バックグラウンド ライトを減らす(詳細は不明)
  • セントラル ディスプレイを完全にオフ

これらの7項目の操作を物理的なスイッチが多い車と、タッチパネル方式が多い車を同条件で走行させ操作完了までの距離を計測しました。

  • 物理的スイッチ付き車両: 306m(時速110km)
  • タッチパネル方式車両:1.4km(時速110km)

このテストでは物理的スイッチ付き車両の方が大幅に上記の7項目の操作を完了させることを迅速に完了する事ができるとしています。

(*テストの条件(ドライバーの各車両への慣れ、習熟度)は不明ですのであくまでも参考値と考える必要があると思います)

今後発売されるBMWの車両ではiDriveのコントローラーも消滅する予定

こちらの写真は先日フルモデルチェンジしたBMW 2シリーズアクティブツアラーの運転席部分の写真になります。

写真の右下部分にセンターコンソールが映し出されていますが、そこにはiDriveのコントローラーの姿はありません。

つまり今後発売されるBMWの車両でiDrive8のシステムが搭載される車両の一部?ではコントローラーという物理的なスイッチも省略されることになると思われます。

その場合車両の各種操作に関してはタッチパネル方式にて操作することになりますので、先程のテスト結果のように今まで以上に車内でのエアコン、ラジオなどの操作に時間がかかるようになるのかもしれません。

BMWでは音声制御で各種操作をする機能があるので、それを優先的に使用することで物理的なスイッチの代替えにしたいと考えていると思いますが、個人的にはまだまだ実用性は低いと考えますので、手動によるタッチパネルでの操作が主になると思います。

一見便利で最新式と思われるタッチパネル方式ですが、車内での各種操作という観点で考えると物理的なスイッチにも存在意義は十分にあると思いますので、タッチパネルとのバランスが必要だと思います。

【引用・参照元】