BMWが発表した内容によるとBMWアルピナの商標権をBMWが買収し2025年末をもってBMWアルピナ社は車の生産を中止することになりました。

BMWアルピナとはどんな自動車メーカーなのか?

日本でもBMWアルピナ B8グランクーペ G16が発売開始

BMWアルピナ社は世界で一番小さな自動車メーカーだと言われています。

年間の生産台数は2000台程度でありこれはランボルギーニやフェラーリよりも台数が少ないと言えば、いかに少量生産の自動車メーカーだと言うことが分かると思います。

BMWアルピナ社はブランド価値を重んじる経営をこれまでも行っており台数をあえて増やさない戦略でBMWアルピナ社のブランドを維持してきました。

世界的にもまれな生産体制であることも有名でマザーボディは全てBMWから調達し、その車両を自社でほぼ手作りでカスタマイズすることで自社の車として製造、販売する形式になっています。

BMWとの提携は長年に渡って続いておりBMWの車が開発の段階から情報を共有することでいち早くBMWアルピナブランドの車を発売することが出来る体制が整っています。

BMWアルピナ社は元々はBMWの車をチューニングする部品を作るところから始まり、長い年月を経て完成車までも製造、販売することが出来るようになったのは、BMWとの密な協力関係があったからこそということが言えそうです。

BMWはBMWアルピナ社の商標権を獲得した意味は?

メディアで報道されている記事にはBMWがBMWアルピナ社の商標権を獲得したとかBMWがBMWアルピナ社を買収したなどの見出しが出ています。

どうも正確には買収では商標権の獲得というのが正解のようです。

つまりBMWアルピナ社をBMWの傘下に収めるのではなく、BMWがビジネスとしてアルピナの名称を使用する権利を購入した、ということになりそうです。

これが正しいのであればBMWアルピナ社は2026年以降はすでに販売済みのBMWアルピナ車のメンテナンスや部品供給を行う会社として存続するということになり、アルピナブランドでの完成車は製造、販売しないということになります。

そしてBMWは自社でアルピナの名称を使用した車を製造、販売することが出来るようになるということです。

なぜ買収ではなく商標権のみを購入したのかは不明ですが、分かっていることは2026年以降は純粋なアルピナブランドの完成車を製造、販売しなくなるということです。

BMWはアルピナの商標権をどのように活用するのか?

今回BMWはアルピナの商標権を獲得した訳ですから、この名称を活用したビジネスを展開する予定だと思います。

例えば、BMWのスポーツ車のブランドにはBMW M社というブランドがありますが、それと対比する形のラグジュアリーモデルのブランドにアルピナを活用するのかもしれません。

また今後展開が増えるであろうEV(電気自動車)関係のブランドに活用するかもしれません。

どちらにしてもメルセデス・ベンツとAMGの関係というよりはよりメーカーであるBMWの中の1つのブランドとしてアルピナの名前が残ることになるのではないでしょうか?

私のようにBMWファンの多くは「いつかはアルピナ」と思っていた人も多いと思いますので、今回のBMWによるアルピナの商標権の獲得を残念に思っている人もいると思います。

しかし今後EVを始めとした環境に優しいモデルを開発するために自動車メーカーは莫大な開発を捻出する必要がありますが、小規模メーカーのBMWアルピナ社ではそれは難しいことです。

なのでどういう形かはおいておいてアルピナという名称が今後も残っていることを喜ぶ方が良いのかもしれません。

【引用・参照元】