緊張 人前で話す
私が経営者になる前は営業や人事という仕事を経験してきました。どちらも中小企業でしたので営業も人事もあまり境目がないといううかなんでもデキる人が重宝がられていましたし、なんでも出来ないと仕事にならないという環境でした。

ただし、1番困ったのは緊張せずに人前で話すという行為です。営業の時は見込み客を集めてのセミナーを開催していましたので必ず20人から30人の前でパワーポイントを使って話をしていました。人事の時は特に採用の会社説明会や内定者懇親会などで多い時は100人近い人の前で話すことが仕事になっていました。

見込み客にせよ、内定者や学生にしても人は人です。私のようにあがり症の人間にとって人前で話をすることがどれだけ精神的に苦痛か?これはあがり症の人にしか理解できない苦痛だと思います。

しかし、中小企業で私の代わりに人前で話をしてくれる人はいません。なので、自分で人前に立つしかありませんので、そういう仕事の時は前日と言わず、数週間前からずっとその日まで憂鬱な日々が続きました。

そこからいろいろな事があって現在中小企業の社長という仕事をすることになったのですが、社長になっても人前で話すという仕事は減りません。逆に増えている感さえあります。

中小企業の場合は会社=社長という場合が多いです。考え方、理念、方針、個々のジャッジ(判断)に至るまで社長が決めなければいけない場面があります。

例えば、従業員に会社の方針を説明する時も社長自らが従業員に話をしなければ想いは伝わりません。新卒、中途採用する際も社長自らが話しをして想いを伝えるのが一番効果的です。なので、人はいるんですが代わりに人前で話してもらう訳にはいかない。必然的に人前で話す機会が増えていきます。

そこで、いろんな本を読んでみたり、いろんな人のお話を聞いて人前で話す緊張(あがり症)を治すにはどうすれば良いのか?いろいろ考えて工夫をすることで少しづつ改善出来ていますので私のあがり症改善(人前で話す)方法をお伝えします。

1.人の顔を見ない
話を聞いている人の顔、特に目を見ると緊張します。しかし、下を向いたままでは話が伝わらない。そこで、聞き手のおでこ又は頭の上を見るように顔を上げて話をします。慣れると自分の顔を左右に振りながら話すことで、聞き手は聞き手の全員に話しかけているように見えますので話の内容が伝わりやすくなります。

2.話す内容のメモを持つ
最初は話す内容の原稿を持って壇上に経ちました。しかし、前を向きながら原稿を読むのは難しいです、原稿をどこまで読んだか?分からなくなります。あがり症ならなおさらです。なので、話す内容は事前に決めておいて、必ず話さなければいけないことだけをメモに書き、それを持って話をするだけで安心します。結局はほとんど見なくても話せるものです。

3.自分の言葉で話す
できるだけ自分の言葉で話すように心がけるのも方法です。普段使い慣れない敬語や言葉はそれだけで緊張します。もし、必要ならばそういう言葉だけはメモを見ながら話しても良いかもしれません。要するに、普段緊張せずに話しが出来る人に話しかけるのと同じシーンのつもりで話すということ。

この3つを心がけ、社長として堂々とした態度や姿勢で話すことを繰り返すことが大切です。最後は場数がモノを言うと言えば精神論になってしまうかもしれませんが、基本動作の反復訓練はスポーツでも同じで重要視されていますよね。プロ野球選手でも日々の素振りを欠かさないのと同じことです。

人前で話すことに自信がない、緊張する、あがってしまう、そう言う人はあなただけではありません。あなたが思っている以上に大勢います。なので、緊張する、あがってしまうことを特別に思わわずに、話続けることも大切だと思います。まずは少人数の前で話すことから始めるのもお薦めです。

【参考テキスト】